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「入浴を被災者に届けられる」水道につながず水を循環させて使用するシャワーシステム「WOTA BOX」【徳島】

徳島県は、水道につながずに水を循環させて使用するシャワーシステム「WOTA BOX(ウォータボックス)」を、2台購入しました。 能登半島地震の被災地でも活躍したこのシステム、一体どんなものなのでしょうか。 5月10日、自治体の防災担当者らに向けた実演会が開かれました。 (近藤善允記者) 「こちらのWOTAで再利用された水、体験してみます。あっ、温かいです。触った感じもまったくぬめりはありません」 お披露目されたのは、徳島県が購入した水循環型シャワーシステム「WOTA BOX」です。 排水を再生利用する仕組みで、一定量の水があれば水道につながず電源だけで使用できます。 AIを使った独自のろ過・分別を行い、一度使った水を98%再利用でき、不純物やウイルスなども99%以上除去できるということです。 この日、北島町の徳島県立防災センターで、県や市町村の防災担当者向けに実演会がおこなわれました。 (東みよし町の防災担当者) 「家で使っているシャワーと同じような感じ」 「WOTA BOX」は、美馬市出身の前田瑶介さんが代表を務める東京の会社「WOTA」が開発しました。 県はもともと1台持っていましたが、このほど新たに2台導入、購入費は2台で約1350万円です。 能登半島地震の被災地では、県が派遣したチームがこのシステムを使って被災者にシャワーを提供しました。 100リットルの水で100人がシャワーを浴びることが可能で、被災地全体で100台が稼働したということです。 (被災地に派遣された職員) 「シャワーを持って行ったときには、皆さんに嬉しいという形で喜んでいただけました。活動した避難所自体は電気は来ていたんですけど、やはり水がない」 (阿南市の防災担当者) 「(南海トラフ地震が起きたら)私たちが被災地になる可能性がすごい高いので、そうなると水の心配が一番だと思う」 (県防災対策推進課 事前復興室 高木和久室長) 「感染症対策だったり、入浴を被災者に届けられるので、役に立つのではないかと。今後、市町村でも導入の検討を進めてもらいたいと考えている」 これで徳島県が保有する「WOTA BOX」はあわせて3台となり、県立防災センターのほか、海陽町と美馬市に配備され、災害時などに活用されます。

5月10日 20:00