2000年8月号Part1■[Part2]

2月号][3月号][4月号][5月号][6月号][7月号
9月号][10月号][11月号][12月号
2001年1月号][2001年2月号][2001年3月号][2001年4月号][2001年5月号
2001年6月号][2001年7月号][2001年8月号

 
 
イクニついに念願のヨーロッパ進出!
不思議の国のイクニ状態も体験しちゃったね。
やっぱりお馴染みの2ページ構成です。

 
6/1   お疲れさまでした。

万梨阿様。

今日はホントにお疲れさまでした。
やっぱ、予想していた以上に大変でしたね。
TDが楽しみです。
ああ…フランス行きの荷造りをしなくては…。

幾原

  6/1      今日は歌入れ一回目。

幾原様


今日は歌録りにおつきあい下さってありがとうございました。
遅くまでお疲れさまでした。二曲だから時間かかるだろうと思っていましたが、やっぱりかかってしまいました。

「ローヌ・バルト」は予想通り、大変だったな。でもアルバムトップの曲だし、妥協できないものがありましたね。緊張してました。実は。さて、TDでどうなるか。まだまだ、これからです。この歌、響きが大切だから。

「サナフス68」はけっこう上手いこといったのではないでしょうか。ミキサーさんは、ほんとにフランス語だと思っていたのだそうです。やりぃ! ・・・でも、例のHボイスがかぶるとどうなるの? くすん、せっかくぶりぶりにカワイク歌ったのに。まあね、ジャケ写がアレで、ぶりぶりも何もあったもんじゃないけどね。

今日始めて、「センチェリアン」の詩を見せていただきました・・・すごいのね、なんか。ちょっと怖いのねー。リラックスしましょうよ。リラックス。どんなことになってるのか、楽しみにしています。聞いてびっくり、カシラ。

ではまた。


MARIA

6/2      ダウン。

幾原様


フランス行きの用意はできましたか?
今日も遅くまでお仕事なのでしょうね。がんばるニャ。
私は昨日で力尽きましたぁ。仕事に行ったんだけど、良く憶えてない・・・
帰ってきてからずーっと寝てました。起き上がれませぇん。

しかし、「ローヌ・バルト」・・・
ぬぬぬぬぬーーーーーーー・・・・

また明日。


MARIA

 
6/3     アリガト

万梨阿様

今日はホントにアリガト(^_^)
シェルのスタッフのみんなが、フランス行きを祝ってくれるなんて
思いもしませんでした!
万梨阿さん、やっぱ、やさしいね〜。
初めてのヨーロッパで、緊張するけど、ともかく楽しんでくるつもり
です。

では、行ってきま〜す!

幾原

6/3         いってらっしゃい!

幾原様


先ほどはお疲れさまでした。スタジオに着いたとたん、「反転!!」とか、「クソ虫!!」とか絶叫している幾原さんの声が聞こえてきて、びびりました。サンプリングに何入れてんですか。とんでもない曲の数々が徐々に露わになってきましたね・・・私も知らなかったですよ。この調子では「詩のボクシング」は推して知るべしなのか。
・・・まあ、いいです。悔いの無いようにね・・・

さあ、いよいよ明日からフランスですね。
遅くなりましたが、アヌシー映画祭正式エントリー、本当におめでとうございます。
ずっと頑張ってきた作品がとうとう世界に出ていくのですね。素晴らしいことだと思います。友人として、同世代のアニメーション関係者として、そして日本人として、幾原さんを誇らしく思います。ヨーロッパで初公開されるウテナ、私も見たいです。
外の世界ではどんな風に受け取ってくれるのでしょう。楽しみにしています。そして・・・幾原さんは、フランスで何を拾ってくるのでしょう? どんな眺めを見てくるのでしょう? 興味深いことです。

・・・賞のゆくえも気になるけれど、映画祭を楽しんでいらしてくださいね。映画祭の空気、異国の文化、姿も言葉も違う人々。夢のような現実に触ってきてくださいね。羨ましいな!!

では、いってらっしゃい。お気をつけて。


MARIA

6/4   ボンジュールなのだ。 

幾原様

ボンジュール!! 花の都パリはいかがなものカシラ。
夜のエッフェル塔は上ってみました? 結構感動しちゃうと思うけど。

私はエール・フランスを使ったので、ドゴール第二空港に着いてしまい、写真で有名なあの、シャルル・ドゴール空港へ行けなかったんです。ちょー未来デザインだそうですけど、本当? 
そうそう、時間はないと思うけど、レオス・カラックスのファンならば、ポン・ヌフで写真撮らなくちゃ。他にも、パリは映画の舞台に事欠かないから、目移りしちゃうかもね。
ともかく、長旅おつかれさまでした。さあ、明日の朝ご飯は、カフェ・オレ&クロワッサン!! そして、世界一早いTGVに乗るのだ! いいなぁー。

・・・でも、ちょっと遠いね、アヌシー。がんばれ。

ではでは、ボン・ボワヤージュ!!


MARIA

6/5          今週はアラジン。

幾原様


無事着いたカシラ。そういえば「フランスでのモバイルには自信がない」なんて言ってましたよね。今回は帰ってくるまで待たないとだめかなあ。映画祭の様子とか知りたいのにねぇ。まあ、テレビ局の取材が行ってるっていうし、後で映像とか見せてもらえるんでしょうけど。うーん、じれったいニャ!

・・・留守の間にアルバムエンディングの曲の詩を書いてしまおうと思ったのに、またまた沢山の歌を覚えねばならなくなってしまった。今週のお題目は「アラジン」でございます。・・・また、難しい歌を・・・ジャスミンのパート、キーが高ーい!! 
げっ、オリジナルの歌手は「ミス・サイゴン」のヒロインか。私は限界に挑戦か。これ、公開収録だったよなー。大丈夫かしらん。

あらあら、でも、どこかで聞いたような歌詞だわ。

「生きるためには盗まなきゃ」
「跪け」
「彼は勝者」

・・・アラジンは魔法で王子様になりすまし、ジャスミン姫に会いに行くのだけれど・・・ジャスミンは、以前市場で助けてもらった、優しい泥棒のアラジンに恋をしていたのでした・・・

というわけで、「A WHOLE NEW WORLD」のデュエットを歌うことになりました。

いいお話し、いい歌です・・・でもなんか・・・「シェル」に似てるような・・・
一事は万事なのね。そういう歌を歌う時期なのねー。うーん。
がんばります。


MARIA

6/5    アヌシー

万梨阿様

何とかモバイルできました。
今、夜の12:30(暦日6/6)、アヌシーのホテルからメールしてます。
昨日は、エッフェル塔からパリの街を見下ろしました。
シャンゼリゼも歩きました。
その話は、また帰国してから。

で、今日。
朝8:30、Jさんとパリの駅へ。
駅構内で、Jさんを見失い、路頭に迷う。
すぐにJさんを見つけることが出来たが、焦った。

9:47
TGVに乗る。
快適。すぐに窓の外に地平線が。
まだ、パリを発ってから数分なのに、すでに風景は田舎。
地平線が見える。こういう風景って、日本では北海道ぐらいかな。
Jさんと売店でサンドイッチを買い、昼食。
後、やっぱ寝てしまう。
ふと目がさめるとリヨン駅。
ここまでパリから約2時間。やっぱ速いぞTGV。
と、ここから逆行。突然、TGVがお尻から走り出す。
アヌシーに行くには、列車はちょっと逆行することになる。
地図でみると、もう、すぐそこがアヌシーなのだが、ここからが時間がかかるようだ。

2:40
アヌシー駅に到着。
聞いていたより、案外あっさりとアヌシーに到着した。
こじんまりとした、田舎町。
駅からすぐ近くのホテルに荷物を置き、さっそく会場へ。
これまでアヌシーにエントリーされた日本の作品は、
93 紅の豚
95 平成狸合戦ぽんぽこ
99 人狼
の三作品。
今年のウテナは、日本から4作品目のコンペ参加作品。
会場のすぐ前に、大きなアヌシー湖がある。
水が綺麗。ちょっと暑いので泳ぎたくなる。
湖の向こう岸はスイス。
滞在中にJさんとスイスまで行くつもり。

8:30
オープニング・セレモニー。
が、何と入場できるのは、エントリー者だけとのこと。
つまり、ここでJさんと離れて一人っきり。ホンとか〜!?
しかも。
Jさんはここから30キロ離れた、僕とは別のホテルにしか部屋を取れなかったので、今日はここでお別れ。

つまり、夜は僕一人。
ボンソワ〜。メルシィー ボークー。大ピンチ!
レセプション、つまらないので結局2時間でギブアップして、外へ出る。
腹減った〜。
勇気をだして一人っきりで、レストランへ入る。
メニュー・プリーズ。
ディス・ワン…って、パニックで、全然フランス語の単語を思い出せない!
でたらめな英語で、何とかパスタを頼む。
通じるもんだ…(まあ、メニューを指差せばね…)。

幾原

6/7    フランス・プレミア

万梨阿様

寝坊。Jさんにドアをノックされて目がさめる。
昨日、テレビで偶然目にしたフランス映画があまりに変で、思わず見入ってしまった。
あんな映画がフランスにはあるとは。(どんな映画かは、帰ってからね)

会場へ、プレスキットを届けに行く。
何度持って行っても、すぐに無くなってしまう。
後、会場で上映されるファンタジア2000を観ようとJさんと列に並ぶが、ひどく混雑してるようだったので、観るのは辞める。
聞いた話では、今日のプレミアのチケットは、朝9:00から発売され、9:40分にはソールドアウトしたそうだ。凄い。

Jさんと昼食に出る。
街を歩いて、小さなレストランへ。チーズフォンデュ。ここはスイスに近いのです。美味しい!

昼食後、街を探索。
アヌシーって、ホントに町並みが美しい。
どこをとっても、小さな裏路地さえ、まるで絵画のようです。
写真を一杯撮ったでス。

夕食。
パスタ。美味しい!
しかし。
フランス人って、必ずみんな食後のデザートを取るのです。
お年寄りの人も、こってり甘いデザートを山盛り食べてる。
僕もシューアイス。

PM8:45
いよいよ舞台挨拶。
と、僕の勘違いで、今日は中型のホールでプレミア。
収容観客数は300。
直前、NHKのスタッフと合流。
客席を見る。満席。
…と、お年寄りが結構いる。やばいな〜そういう作品じゃあ
ないんだけど…。
舞台挨拶開始。
あらかじめ、Jさんと打ち合わせしていたように、進める。
「フランスは食事が美味しい。ここに来れて幸せです。
今の不安はただひとつ。実は来週、ロスに行くことです」
会場、大爆笑。
思っていたとおり、フランス人にはこのネタがいい。
上映が始まる。
開始後、まもなく退場する人もチラホラ。
3人ぐらいは退場したかな。
くそ〜。
観客の反応が気になって、まともに観ていられない。
僕も途中で退場し、ロビーでタバコを吸う。
エンディング直後、再び劇場へ入る。
エンドクレジットが出た直後、大歓声と大きな拍手。
ホッ…取りあえず、まあ反応はよかったみたい。
ロビーでサイン攻めに合う。
疲れた…。

明日はいよいよ1000人収容の大ホールでの上映と舞台挨拶。
後、なんとヨーロッパ全土をネットしている CANAL+ という
テレビ局の単独取材。ホントかな…。

幾原

Je t'aime moi non
plus
6/7     OH! LA! LA!

幾原様


凄い!凄い!凄い!!
どきどきしてきちゃったー!!
映画祭なのね! ヨーロッパの人達が見てくれているのね!!
字幕だもの。吹き替えじゃないんだもの!!
私の声も、アヌシーへ行ったのね。OH! LA! LA!!
ともちゃんやふっちーも行きたかったと思います。どうしてさいとう先生を連れて行かなかったの!? こんなウテナの晴れ姿、絶対見たいはずでしょう?
私だって行きたい! 空気に触れたい! フランスの人達がウテナを見てくれている、その場所を見たい!!
日本のアニメーションが世界で評価されていると言っても、それは我々声優にとっては少々遠いものです。ほとんどが吹き替えられてしまっているから。
でも。
私たちの声が、世界に届く! 凄い!

ああ、もう、自分のことばっかりでごめんなさい。
幾原さん凄い凄い!!
良かったね、本当に良かったね。
もう、初日プレミアでこんなに興奮している場合じゃないんだけど!
絶対、絶対、毎日メール下さい!!
アヌシーの空気を伝えて!!

明日の舞台挨拶も、成功しますように!
遠く日本の空からお祈りしています。

もう、眠れなくなっちゃう!!


MARIA

6/7    テレビ取材

万梨阿様

お疲れ様です。
では、今日のご報告。

9:30
Jさんがホテルに迎えに来て、一緒に会場へ。
到着すると、既に大勢の人達が入場を待って
並んでいる。
場内に入ると、8割の席が埋まっている。
朝にしては、結構な入場者数だとのこと。

10:00
舞台挨拶をするのに、なんと壇上にマイクが
ない。
しかたなく、マイクなしで、Jさんの通訳もなしで、
僕の地声のみで挨拶をすることにする。
やがて会場のライトが消え、場内に僕のプロフィールが
流れる。
で、舞台にピンスポが灯り、壇上に上がり、大声で舞台挨拶。

ボンジュール!(こんにちは)
ジュマペイル・クニヒコ イクハラ!(私はクニヒコ イクハラです)
メルシィ・デェトル・ブニュ!(今日は、来てくださってありがとう)

で、おもむろにカメラを取り出し

エクスキューズ・ミー!

と、フラッシュをたいて、カメラで客席を撮影。
場内大爆笑。

ワンスモア・プリーズ!

と、今度は客席に背をむけて、自分と客席を一種に
撮る。
場内、さらに大爆笑。

メルシー! ボークー!

で、壇上を去る。
場内、大歓声。
映写が始まる。
結構、リアクションがある。
ラスト、ウテナとアンシーがキスするところで、
場内、大歓声(まあね…)。

12:00
ランチを取りながら、フランスのアニメ雑誌の取材。
編集長が、さっきの上映を観ていて、これまで
の長編の上映で、一番ギャラリーのリアクションが
いいとのこと。ホントかな。

2:30
ヨーロッパ全土にネットしているペイ・テレビ局、CANEL+ 
のインタビュー。
アヌシー湖から見える、アルプスをバックに撮影。
毎日の帯び番組で、僕の単独インタビューが、フランス全土で
放送されるとのこと。

3:30
NHKの撮影。とは言ってもインタビューなどではなく、
単に僕がアヌシーを歩いている風景を撮影したいとの
ことで、街をブラブラと歩くのを撮影。
それにしても、アヌシーって、ホントにどこを
撮っても絵になる…とNHK。

5:00
Jさんと見本市を見に行く。
今年は日本の企業はどこも出店していない。
CHNAL+のプロデューサーが声を掛けてきた。
「素晴らしい。観たことがないタイプの映画。実写でも、ああいうのはない。
話はよく解らないが、そこがいい」
とのこと。
後でJさんに聞くと、既にテレビシリーズは、契約間近で、早いと来年早々から放映が始まるとのこと。
ちなみに、CANAL+は、かのマードック氏の会社。
つまり、20世紀フォックスのテレビ会社。
そして、このアヌシー映画祭のメインスポンサーでもあるのです。

7:00
Jさんと食事。
ナマ牡蠣とムール貝。それと、何とかというソーセージがたくさんとゆでたキャベツの盛り皿。ドイツ料理らしい。
しかし、やっぱ食事は何を食べても美味しい。
ここだって、りっぱなレストランでもなく、普通の大衆料理屋なんだよ。
普段、いかに自分が美味しくないものを食べてるかを実感。

9:00
Jさんと会場内のカフェでお茶。
ヨーロッパのアニメ業界の現状を聞く。

10:20
駅前でJさんと別れ、お疲れ様。
明日は、朝早くからプレスです。
おやすみなさい。

幾原

6/8     トレ・ウ゛ォン!!

幾原様


舞台挨拶、大成功でしたね!
マイクがなかったのはアクシデントだけど、自分の声で挨拶ができたのは素晴らしいことだと思います。フランス語でご挨拶したのは好感度高いよお。
東洋から来た年若い監督が、声高らかにお茶目なパフォーマンス。
ドラマチックです。セ・ビエンです。映画みたいです。
・・・アヌシーに行きたいです。くくーーーー!!!

幾原さんが食事のことを楽しげに報告するのは初めてなのでは。
きっととっても美味しいのでしょうね。気持ちがオープンになっているから、よけいにそう感じるのでしょう。良いなあ、美味しいものいっぱいで。

味覚は記憶と深く結びついているもの。きっとこれからフォンデュやムール貝を食べるたびにアヌシーを思い出すのでしょうね。好きな食べ物というのは、そうやって心に刻まれるのです。私たちは繰り返し、思い出を味わうのです。幸せな思い出を。トレ・ウ゛ォン!!

本当は、すぐにでも駆けつけたい。ほんとだよ。
さあ、明日も素敵な一日でありますように!!


MARIA

6/8   記者会見とお城でパーティ

万梨阿様

10:00
朝から、会場前のレストランで記者会見。
多くのプレスに囲まれました。
記者の一人が「美術が素晴らしい」とコメント。

11:00
アヌシーのスタッフが記念パンフレットの写真を撮りたいとのことで、街の裏道りで、写真撮影。
ここはどんな場所でも絵になる。

12:00
川沿いのレストランでランチ。
サラダとピザ。
そしてデザート。

2:00
見本市会場へ。
昨日のKANAL+のプロデューサーと話をする。
今日の夜、湖の辺のお城で、招待客だけの特別パーティがあるので、是非来てくれとのこと。

3:00
カフェでお茶。
一休み。
と、若い学生が声を掛けてくる。
僕のファンだとのこと。
サインをしてくれとせがまれる。

4:00
Jさんは特別上映の「となりの山田君」を観たいとのこと。
僕は疲れたので、後で落ち合うことにして、会場前の湖の辺の大きな公園の芝生で昼寝。
木の影は涼しく、いい気持ちで熟睡。

6:30
Jさんと会場で落ち合う。
と、大きなカメラを持って、漢字をいっぱい書いてあるTシャツをきた青年が取材を申し込んできた。
なんでも、インターネットで、日本の映画監督を専門的に紹介しているそう。
僕の前にインタビューしたのは、北野武監督(!)。

7:30
湖の辺に巨大なボートが繋がれている。
これに乗り、少し離れた岸まで行くらしい。

8:30
岸辺の丘に巨大にライトアップされたお城。
ここでパーティをするらしい。
凄い!
会場では、フランスのアニメ業界人と同席。
しきりに「ウテナ」を誉めてくれる。
日本のアニメは、今「ウテナ」みたいなアバンギャルドが流行なのか?と聞かれる。
もちろん、そんなはずも無く、僕だけがああいう作品を作ってる、と答える。
「素晴らしい! 私はウテナに励まされた」と彼女。
途中、部屋のライトが消され、幾つもの花火が打ち上げらる。
すごく贅沢なパーティ。

1:30
お城の前から、シャトルバスが出ていて、それで会場前や、ホテルの前まで送迎してくれる。
これに乗らない人たちは、朝まで騒ぐらしい。
駅前でJさんと別れ、今日はお疲れ様。
明日は、朝早くからスイスに日帰り旅行です。

幾原

6/9     セ・マニフィック!!

幾原様


ゴージャスな日々を送っているのね!! すごいニャア。
何か、日本で働いているのが悔しくなってきたニャ。

お昼寝、いいですよね。私もやりました。
寝返り打ったらベルサイユの運河に落ちそうになったけど・・・。
うーん、何をしていても楽しそう。
日本に帰りたくなくなってるんでしょうねぇ。
そりゃそうだ。お城でパーティーだもんね。

私の友人は、フランスのダンスフェスティバルで賞を取り、そのまま八年間帰ってきませんでした。今でも毎年パリで新作を発表しています。幾原さんもそうなっちゃったらどうしよう。いや、それもまたいいカシラ。行きたいところにいけるのは、その土地に呼ばれたということですもんね。

日本は今日から梅雨入りしました。
体が重く感じます。
私の方はいつものステージリハでした。
何と、「金曜アニメ館」と同じ会場なのです。
我々は土曜日が本番、今度幾原さんが出演するのは日曜日。
ふふふ、見に行っちゃおっと。
さて、明日は「アラジン」を歌います。上手くいきますように!!

気を付けてスイスへ行ってらっしゃい!
(めちゃめちゃうらやましー・・・)

ps. 「シェル」の表紙、あがったそうです。


MARIA

6/9    スイス

万梨阿様

今日は、会場での予定が特に何も
無かったので、日帰りでスイスの
ジュネーブに行きました。
電車で1時間30分ぐらいの距離。

ジュネーブに到着。
パスポートの入国審査がない…。
まるで、フランス国内の駅と同じように
駅から出る…。
う〜ん、アバウトだ。

レマン湖という大きな湖の辺を歩く。
今日は暑い。
泳いでる若者達がいる。
海水パンツ持ってくればよかった。

夕方、会場に戻ると、明日、新聞社の
単独インタビューがあると伝えられる。
ル・モンド(!)だとのこと。
凄い。

幾原

6/10    A WHOLE NEW WORLD (成功)

幾原様



スイスへの小旅行、楽しかったみたいですね。
何かもう、すっごく羨ましいですー。
しかも、「ル・モンド」が取材に来るって?
これでもうすっかりフランスでも文化人だニャー。
誰もイクニを止められないニャ。
おフランスも徹底的に革命してきて下さいね。
日本のアニメーションの底力、見せてやるのだぁ!!

こちらはね、「アラジン」成功しました。
緊張してて、出だしがちょっぴり上ずっちゃったけど、
高音域の伸びは良いカンジで出てくれました。
えへへ、スタッフの方々に誉めてもらいました。
良い歌を歌わせていただいて、幸せな気持ちです。
やっぱり歌っているときが一番好き。

さて、「ローヌ」河沿いの「アンシー」映画祭。
ヒロインの名前がダブルで重なるこの偶然!!
「うさぎ」はないのカシラ。
最終日も思い切り楽しく過ごして下さいね!!

・・・実は、ドキドキして眠れません・・・  
いや、私がドキドキしてどうするのだ。ううっ、でも、ドキドキするよ!
日本の、等身大のアニメーションが、初めて海外のコンペティションに出たんだから! 
これは、すっごく意味のあることなんだ!!
めちゃくちゃ凄いことなんだ!!

幸運をお祈りしています。心から。

では、お帰りをお待ちしています。


MARIA

6/10      Le Monde

万梨阿様

ル・モンド(Le Monde)の取材は、見本市のある、ホテルのテラスで行われました。
ル・モンドの記者は、かなり真面目にウテナを観てくれていました。

Q「ストーリーは難解だったが、アバンギャルドだということは解った。ヌーベル・バーグのようで独創的だ。
日本では、今、このようなスタイルの作品が主流なのか?」

A「主流ではない。こういう作品はウテナだけだ」

Q「だとしたら、このような作品の企画を通すのは大変じゃなかったか?」

A「大変だった。今でも寝ているとき、その頃の悪夢で眼がさめるときがある(笑)」

Q「よく解る(笑)。でも、どうしてそんなにも大変な思いをして、作品を制作しようと思ったんだ?」

A「この仕事を始めたときから、ずっと自分のパーソナリティを全面に押し出した作品を作りたかったからだ。それは、僕だけじゃなく、このような仕事をする人全ての願いだと思う」

Q「美術が特に素晴らしい。何か参考にしたものや、意識したデザイナーはいたのか?」

A「特定のデザイナーは意識していない。ただ、60年代のポストモダン建築は随分参考にした。あの時代のポストモダンが一番夢があって好きだ」

Q「次回作は決まっているのか?」

A「決まっていない。構想はあるが、すぐに始めようとは思っていない。当分休みたいと思っている。仕事を楽しむ為には、休息が必要だろ?」

Q「そのとおり(笑)。次回作も期待しているよ」

みたいなインタビューでした。
その後、Jさんとランチ。サラダとティラミス。


PM 8:00
コンペ発表会。
と、前説が終わり、司会者が少しスピーチしたとたん、数人のプラカードを持った一団が、舞台に乱入。
何かを叫びながら、司会者から、マイクを取り上げようとする。
しばらく司会者と悶着があった末、司会者がしぶしぶマイクを差し出す。
リーダーらしき人が何か演説を始める。
Jさんによると、ホームレスの待遇に対して、フランス政府に抗議しているらしい。つまり、全然、この映画祭とは関係ない。
凄い。映画のよう。
んが、スピーチが終わると、会場のギャラリーからも、拍手大喝采。
結局、このスピーチが一番盛り上がった。
んで、大賞は。

「老人と海」

ま、そんなもんでしょ。
会場、ブーイング。
それじゃあアカデミー賞と同じじゃん。
Jさん、立ち上がって舞台を怒鳴りつける。
凄い。そんなにウテナに入れ込んでくれてたのかと、ちょっと感動する。

会場を出ると、数名の若い人に囲まれる。
ウテナを誉めてるようだ。
自分達にとってはウテナがグランプリだと言う。
ありがたい。

明日は、朝早くからパリ。
PM 8:00のフライトで帰国します。
では、万梨阿さん、シェルのレコーディングでお会いしましょ。

幾原

 

 
to the FRONTPAGE
(C)ikuniweb since1999
6/11     凄かったね!!

幾原様


おはようございます。
・・・って、出発前に見てくれているかわかりませんけど。
帰国してからじゃちょっと間抜けカシラ。

アヌシー映画祭、お疲れさまでした!
エキサイティングな映画祭のレポート、ありがとうございました。
半日遅れで熱くなったりドキドキしたりで、楽しい一週間でした。
惜しくも賞は逃したけれど、注目度はピカイチだったみたいですね。
だって、辛口で有名なフランスのプレスが、すごく好意的なんですもの。
あんまりないですよ、そんなこと。
私の知る限りでは山海塾ぐらいかな。
どちらもアバンギャルドだからカシラ。

・・・それにしても、「老人と海」とは、またベタな・・・
見ていないからなんとも言えませんけど、一人で油絵を気が遠くなるほどたくさん描きまくったアニメーションですよね。あれって長編だったのか。
そうそう、アヌシーって、短編にはたくさん賞があるけど、長編ってグランプリ一つだけなのね。ホームページを見てびっくりしました。・・・もっといっぱい用意して欲しいぞ、アヌシー。せっかくなんだし。
まあ、個人のアニメーターを育てるためなんでしょうけどね。

そして映画の通りに外の世界へと、身体一つで飛び出していった幾原さん。
あなたはこれから、何を革命してゆくのでしよう。
フランスはあなたに何をくれたのでしょう。
・・・21世紀が楽しみになってきましたね。

まあ、先のことはともかく、少し休まなきゃ。うそ。「シェル」がまだのこっているんだよーん。その次は、ロス! ・・・打ち上げで温泉でも行きますか。ちょっと休まないと、ホントに死んじゃうよ。

ではでは、気を付けて帰ってきてね!
帰ってきて余力があるようだったら、お電話下さい。元気な声を聞きたいです。
それじゃ、オール・ボワール。

・・・かっこよかったよ、すごーく。


MARIA

芸術の国で華々しいデビューと賞賛…いい感じじゃないですか!
ちなみに「老人と海」は、8月の広島アニメフェスにも出品されているんだよね。さてさて…

<このページのトップに戻る>