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2002/09/10  ふるさとの宝物 (20) 勢玉(せいぎょく)酒蔵

けさは徳島市福島一丁目にある
勢玉酒蔵をご紹介します。
勢玉酒蔵は、明治35年創業の
つくり酒屋です。

 

建造当時のたたずまいをそのままに
内部をレストランやイベントホールとして活用している、国の登録文化財です。

古くから水の都として知られた徳島市。
その中心部に、勢玉酒蔵はあります。

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経営の近代化による建て替えなどで多くの蔵が取り壊される中、
明治時代の古い建物が、そのままの姿をとどめるケースは
県内でも数少なく、平成11年、国の登録文化財に指定されました。

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勢玉酒造 企画営業 勢井真希さん 24

遊ばせておくのはもったいない。つぶそのも惜しい。残すためにはそのなかで何か商いをしたり、展示場にしたり、ホールにしたりと活用していくことが大切だと思っていろいろやっている。

本蔵( ほんぐら )は、ここではもっとも古い、明治初期の建物です。
酒の仕込みや貯蔵に使われていました。
床面積はおよそ200平方メートル。
今はイベントホールとして利用されています。

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蔵では、定期的にコンサートが開かれています。

地震や空襲など、幾多の災害にも耐えぬいた酒蔵。
太い柱と漆喰の壁が独特の音の響きを生み出します。

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蔵の2階です。
酒造りに使われた樽や桶などがいまも保管されています。

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かつて酒造りに励んだ、蔵人の足跡です。

勢玉酒蔵が創業した明治35年、県内には295軒の酒蔵所があり
徳島市内でも多くの蔵を見ることができました。
しかし、戦後の大量生産時代の到来とともに蔵は手狭となり、
近代的なオートメーション工場へとその姿を変えてゆきました。
また酒造りの自由化で大手メーカーが台頭し、中小の酒蔵が廃業や合併に追い込まれたことも、
蔵が消えてゆく原因でした。
「祖先から受け継いだ建物を残したい。」
伝統の酒蔵は、新しい文化の拠点へと生まれ変わりました。
敷地の東に立つ中蔵(なかぐら)です。
切妻造りの総二階建て、麹を保存していた建物です。
いまはレストランに利用されています。

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ほのかな灯りが照らし出す客席。
ゆるりとした時が流れる、くつろぎの空間です。
テーブルに使われているのは酒樽の底板です。
重厚な年輪は、酒造りの歴史そのものです。

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中庭です。

涼やかなそのながめは、時代とともに失われた、かつての徳島です。

勢玉酒造 企画営業 勢井真希さん

文化財はなかなか普段触れ合う機会の少ない場所なので誰でもが気軽に来ていただいてふれあえる空間ができたらいいなと思う。10年後、20年後、この蔵が例えば結婚式場になったり展示場になっているかもしれないがいろんな形でその時代にあったもので大切に守り抜いていきたい。

明治から百数十年間、変わらぬ姿をとどめてきた酒蔵は、
21世紀、新たな一歩を踏み出しました。

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時代とともに生き続ける文化財、勢玉酒蔵。
白壁に、ひとびとの集う声が響くふるさとの宝物です。


撮影日 2002年 8月 20日

 


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