2006/05/10 

 「いたんぽ」=「いたどり」を表す阿波弁 

 

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今週は皆さん、原っぱや道ばたでおなじみのこの植物の阿波弁です。
    (イタドリを見せる)
宗我部
 これはイタドリじゃないですか。

佐久間
 そうですよ。千葉でもイタドリと言っていました。

遠藤
 いや、これは「いたずり」ですって!

仙波教授
 遠藤さんは「いたずり」ですか。これはタデ科の多年草で一般的にはイタドリと呼ばれている植物です。
 なんと全国では370通り以上のいい方があるそうですが、阿波弁では「いたんぽ」と呼ぶ人も多いです。

遠藤
 なんと370通りですか。
 日本人にそれだけ、なじみ深い植物かもしれませんね。
 というわけで、今日は「いたんぽ」についてホットラインの電話をお待ちしております。

宗我部
 テレビをご覧の皆さんは「イタドリ」をなんと呼んでいますか?
 「いたんぽ」「いたずり」そのほかのいい方も教えてください。

佐久間
 電話は088(625)9999
 ファックスは088(655)7676です。

遠藤
 先生、「いたんぽ」って、食べたりもしますよね。

仙波教授
 漬け物にする。
 山城の人が言うには、徳島の人はとらんが、
    
   高知の人はよく取りに来る。
   先日の徳島新聞夕刊でも、漬け物にしたり、
   あく抜きした物を炒めて醤油と砂糖で味付け
   していただいた、という話が出ていた。

遠藤
 先生、改めて「いたどり」の代表的な阿波弁と言いますと? 
      
仙波教授
 「いたんぽ」が一般的。
 同じくらいあるのが「いたずり」。
        
遠藤
 地域による違いはあるんですか?

仙波教授
 実は1990年高知女子大の調査がある
 それによると
 「いたんぽ」は吉野川中流から西
 「いたずり」は中流から東、海岸沿い地方という傾向がある。

遠藤
 この2つが圧倒的なようですがその他の言い方は?

仙波教授
 「いたんこ」はあまり使われないが美馬、三好、神山で使用例がある「いたずる」は脇町の岩倉地区。
 香川県や和歌山では「いたずら」と言う地域もある。

宗我部
 「いたずら」と言えば、いたずらっ子を思い浮かべそうですね。        

仙波教授
 長野県でも「いたずら」という地域があるんですね。
 同じような形が離れた地域で使われるのも面白いですね。

遠藤
 「いたずら」があるんだったら、全国で370通り以上のいい方があるぐらいですから他にも変わったいい方もありそうですね。

仙波教授
 「たけのこ」美馬・三好、なんと祖谷で「たけのこ」といっていたという記録があるんですが、ご存じの方はお電話をいただきた いですね。
    
遠藤
 それは、イタドリの見た目がちょっとタケノコに似ているからでしょうかね。

仙波教授
 うーん。そうかもしれませんね。
 全国的に見てもタケに近い言い方をしているところが多い。   
 「たけずいこ」長野佐久
 「たけすいすいば」島根
 「たけすかんぽ」福島

遠藤
 「たけすかんぽ」で思い出しましたが、全国的には「すかんぽ」という所も多そうですね。
   
仙波教授
 徳島で一般的な「いたんぽ」は、香川、淡路、高知、奈良でも使われているのに和歌山は「すかんぽ」が一般的。
 岩手・福島・埼玉でも使う「すかんぽん」は三重県志摩・大阪府泉北

遠藤
 「いたんぽ」とか「すかんぽ」とか、「んぽ」がつくのはやはり茎を折ったときの音からイメージするんですか?

仙波教授
 「かぽん」という音がしますからね。
 あと、「すかんぽ」は食べると酸っぱいからというのもあるようですね。

遠藤
 しかし、徳島で言うところの「いたんぽ」「いたずり」が、全国でもそんなに様々な言い方があるとは、「いたどり」って、昔はほんまに身近な植物だったんですね。

仙波教授
 薬効もあるし、食用にもなる、子どもの遊び相手にもなっていましたからね。今の若い方にとっては単なる雑草かもしれませんが。

遠藤
 それではホットラインをご紹介しましょう

遠藤
 さて来週は「めだか」の阿波弁を取り上げます。
 イタドリと同じぐらいいろんな言い方があるそうです。

遠藤
 仙波教授の阿波弁講座でした。
 仙波先生、ありがとうございました。
視聴者からの情報 後日に更新します


鳴門市撫養町(48才女性)
  池田出身なのですが、池田では「いたどり」のことを「ごっぽ」といいます。

(50代女性)
  那賀郡や海部郡では、「ちょんぽ」と呼びます。

三好市(70才女性)
  昔は「ごっぽ」と言っていました。皮をむいて塩漬けにしたり、お煮しめにしたりして食べていました。

吉野川市(50才男性)
  「いたどり」のことを「いたずり」と言っています。

美馬市(53才女性)
  旧美馬町では「いたんぽ」といいます。和歌山では、「ちょんぽ」と言っているようです。

神山町(55才男性)
  いたずりのことを「いたんこ」と言っています。

佐那河内(74才女性)
  勝浦町出身ですが「いたんぽ」ではなく「いたんこ」と言います。今でも食べてますよ。

つるぎ町(63才男性)
  生まれが九州なんですが、九州ではいたんぽのことを「かわたけ」と使っていました。

国府(女性)
  いたずりは山形では、「どんでんがら」と言います。

国府町(61才女性)
  香川でも「いたんぽ」と言います。

藍住町(64才女性)
  「いたどり」のことを愛媛の西条の方では「たしっぽ」と言います。