2006/04/12 

 「あらから」=最初から。はじめから。 

「しょっぱな」「うったて」「かたから」「かわきり」「こぐち」「つっかけ」「てどうから」「てっぺい」「とっぱな」 

 

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今週は「あらから」を取り上げます。
「はじめから」「最初から」といった意味で使うことばです。
新年度にぴったりの阿波弁だと思います。

遠藤
「最初から」という意味の「あらから」意外とご存じない方も多いのでは?

仙波
長年お世話になった大学構内の散髪屋さんが、今月初めに店を閉めたが、阿南から通っていて話の中でよくつかっていた。
新年度にふさわしい阿波弁としてとりあげた。
「初めから」、「最初から」、「その事は私もあらから知っていた。」のように使う。

遠藤
なるほど。阿南以外ではどんな所で使われているんでしょうか? 

「あらから」が見える方言集

藍住・脇町・井川・羽ノ浦・阿南・神山・佐那河内・など

仙波
阿波弁の方言集を調べると、井川・半田・脇町・藍住・佐那河内・神山・羽ノ浦のものに載っていました。
 
遠藤
かなり幅広い地域で使われているんですね。
私の出身地、石井でも使っていますよ。
阿波弁の中では、共通語に近く意味が連想しやすい言葉ですね。

仙波
「あら」が「最初」というひとつの言葉として独立して使われているのが阿波弁の特徴。
共通語の場合を見てみましょう。 

共通語に見える「あら」

あら手のサギ
あら
あらたまの年
あら
→他の言葉の一部

仙波
このように共通語では他の言葉の一部として使われているケースが多い

遠藤
ところで、この「あらから」、使うのは徳島だけですか?

仙波
隣の香川や愛媛でも使われたらしい。
        
遠藤
他に「あらから」と同じような意味の阿波弁はありますか?

はな(から) 例文:「はなは、**さんです!」

しょっぱな 

仙波
「はなから」がありますね。

徳島の方言辞典でも各地で出てきます。
「一番最初から」という意味ですが、「はな」が「最初」という意味で独立してもつかわれます。

(例)「あのすもうはハナから悪かった。」
   「子どもは掃除したはなからちらかす。」
   「最初」「発端」という意味で「しょっぱな」と言ったりします。
   
(例)「今日の演芸にはしょっぱなに出ることになった。」
   「しょてぱなに」というケースもある。

宗我部
この「はな」って共通語でも使いますよね。

仙波
たしかに共通語として辞典にも出ている。
「本日のはなは、○○さんです。」 と、笑点で円楽師匠も言っている。
方言集の中には日本中で使われる言葉が出てくることがある。
くだけた印象の言葉は方言と認識されやすい。

(例)のっけから

遠藤
そのほかにはどんな言葉がありますか?

「最初」のを意味する別の表現

「うったて」「かたから」「かわきり」「こぐち」「つっかけ」「てどうから」「てっぺい」「とっぱな」

仙波
うったて・かたから・かわきり・こぐち・つっかけ・てどうから・てっぺい・とっぱな 

佐久間
ずいぶんと、たくさんあるものですね。

仙波
こうして見てみますと、結構全国に通用する言葉も多いということがわかりますね。

それではホットラインをご紹介しましょう

仙波教授の阿波弁講座でした。

視聴者からの情報 

(徳島市津田・60歳代女性)
「あらから」と言いますが、「かたから」とも言います。

(徳島市国府・53歳女性)
子どもに言い聞かせるときに、「お母さん、あらから 言うとるでぇ」などと言います。
「初めから」という意味です。

(徳島市一ノ宮町・60歳女性)
だめなことしたら、「あらから やりないこせぇ」と小さいころから言われていました。

(美馬市美馬町・53歳女性)
母が、「あらから 用意しとかんけんじゃ」と言って、早くからという意味で使っていました。

(吉野川市出身・61歳女性)
「あらから」ではなく、「はなから」と言っていました。