2005/10/12 川魚についての阿波弁
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今週は川魚に関する阿波弁を取り上げます。
先々週は海の魚に関する阿波弁でしたが今週は川魚、何か色々ありそうです。
どんどん情報をお寄せください。
川魚の名前というと、方言なのか標準語なのか分からないものもありますねぇ
仙波
>一つの魚で色々な名前があるのが川魚(淡水魚)の特徴です。
>はじめは「アメゴ」を取り上げましょう。
アメゴといえば徳島を代表する渓流魚ですね
でも私は徳島に来てから初めて知りました。
*アマゴとヤマメ
仙波
東日本ではアメゴのような魚は「ヤマメ」といいます。
西日本では「アメゴ」ではなく「アマゴ」が標準形です。
江戸時代の京都・大坂での言い方です。
「食べたら甘い」が語源でしょうか?
また九州では「エノハ」と呼ぶ地域もあります。
「アメゴ」は東四国だけなんですね
西日本「アマゴ」江戸時代、大坂・京都の言い方。関西一円で使用
「アメゴ」徳島、高知、愛媛東予
「エノハ」九州
東日本「ヤマメ」東京、神奈川など
「ヤマベ」東北、北海道
「アメノウオ」長野
仙波
>「アメゴ」の記録があるのは徳島県と高知と愛媛県東予だけです。
>吉野川の流域と関係があるのでしょうか・・・
次は「じんぞく」です。
もうこれは、「たらいうどん」のダシで有名ですよね。
その割に、その正体はあまり知りません。
仙波
>「じんぞく」の正式名称は「カワヨシノボリ」です。
>しかし徳島県内ではどこにいっても「ジンゾク」と呼ばれます。
>しかし、似たような魚がいっぱいあって名前と魚の関係が複雑なんです。
>ちなみに京都でカワヨシノボリは「ゴリ」と呼ばれています。
>「ゴリ」をとる時、川底をけずりとるように漁をするため、それから「ごり押し」という言葉が生まれたと言われています。
次は「アカザ」です。
仙波
>アカザは、ナマズの仲間です。
>これは徳島県内に色々と呼び方があります。
*「アカザ」の方言
「ぎぎ」、「ぎんぎ」、「あかぎぎ」
「つねりこ」、「がなっちょ」、「おいしゃはん」、「ほとけさん」など
どれも聞いただけでは魚だとは分かりませんが、どうしてこんな名前がついたんですか?
仙波
>「つねりこ」とか「おいしゃはん」とか呼ばれるのは、アカザは毒を刺すひげを持っていて、刺されると注射のように痛いからです。
それにしても川魚の名前ってバラエティに富みますねぇ
仙波
>要するに川魚は、地元で消費するものだったため、狭い範囲の人だけにわかればいいということで、それぞれの地域独自の
名前がついたわけです。
>海の魚など市場を通して消費するようなものだと、共通の名前で呼ばないと具合が悪いですね。
なるほど それでアメゴやジンゾクは色々名前があるわけですか。
でも、「アカザ」は食べる魚ではないのに色々名前がついていますね?
仙波
>釣って面白くない魚も、色々名前がついているんです。
どうでもいいからこそ、いい加減な名前がつくわけですか・・・
>>視聴者からの情報
(徳島市の情報・61歳女性)
「じゃこ」のことを「はえ」と言いました。
「は」よりも「え」の発音を強くします。
または、「はい」とも言いました。
「ハイ釣りに 行く」と父がよく言っていたのを覚えています。(勝浦の情報・61歳女性)
川魚を「じんざく」と言います。子どもの頃からずっとそう言います。
仙波教授の阿波弁講座でした。
*「ハエ」
(吉野川市山川・58歳男性)
「はえ」という魚を「じゃこ」と言っていました。
(徳島市名東町・78歳男性)
川魚のことを「じゃこ」と言います。
「はえ」とも言います。
三好郡では「じゃこ」と言い、徳島では「はえ」と言います。
(名西郡神山町・75歳男性)
「ハエ」類である、シロハエやアカハエの類を「じゃこ」と言います。
「じゃこ 釣りに 行こう」と言ってよく川に出かけました。
*「アカザ」
(徳島市・女性)
川魚で刺されてたら痛い魚のことを「ぎぎ」と言っていました。
(阿南市・36歳男性)
阿南市大井町の加茂谷では「きぎん」と言います。
(名西郡神山町・67歳女性)
「ぎぎ」のことを、「おかま」と呼んでいました。
*「カワヨシノボリ」=「じんぞく」
(那賀郡那賀川町・50歳女性)
那賀川の下流では、上がってくる「じんぞく」の子どもを「のぼりこ」と言いました。
(名西郡神山町・60歳代女性)
神山では「じんぞく」のことを「じんた」と言っています。
(阿南市・女性)
阿南市下大野町の加茂谷に頭が大きいハゼ科の魚がいます。
みんなは「どぼちん」と昔に呼んでいました。
最近は「どぼちん」を見ることも少なくなりました。
*その他の魚
(徳島市・女性)
「じゃこ」に色がついたようなものを「おんば」と言っていました。
(徳島市・82歳女性)
黒い小さな魚を「どこぼん」と言っていました。
(板野郡藍住町・73歳男性)
旧吉野川にフナのような小さな魚で、あまり大きくならず5センチほどのピンクがかった魚が川底にいました。その魚を「みそごい」と言いました。今では見られないようです。