2004/07/21  「あらくたい」= 荒っぽい。雑だ。

「あらったい」など 

「ばんぞうさく」

今週は、荒っぽいなどの意味がある阿波弁「あらくたい」をご紹介します。

「あの人のすることは いつも あらくたい」
「あらくたいこと したら あかんでよ」などと言います。

この「あらくたい」を、みなさんはどのように使うのでしょうか?
徳島市の東新町で聞いてきました。

(VTR)

県内、どこでも使われているようですね。

仙波
>県内の広範囲で使われていますが、三好郡の資料にはありませんでした。
>羽ノ浦、鷲敷、相生など県南部でよく使われていたようです。

県外ではどうですか?

仙波
>四国のほかの3県でも使われています。
>三重、奈良、和歌山、京都、大阪など近畿圏を中心に使われているようです。

以外に広範囲で使われていたんですね。

インタビューには、「あらくたい」を人の性格について使っていたり、仕事の内容についても使っていたのが気になりました。
どんなものにも「あらくたい」って言いますか?

仙波
>意味による使い分けは2通りあります。
>1番目は、「荒々しい」
>人間や動物の気性が荒っぽいことを言います。
>例えば「この馬、あらくたいけん 気をつけないよ」と言います。

>2番目は「ざっとした」
>仕事のやり方や行動などが乱暴な時に、雑なときに使います。
>例えば、「あらくたい運転 せられんよ」などと言います。

他に言い方はありますか?

>「あらくたい」と同じ「あらっぽい」という意味の阿波弁を見つけました。
>牟岐町の資料に「あらくもしい」というのがありました。
>羽ノ浦町の資料には「あらかましい」がありました。

語源は何ですか?

仙波
>はっきりした語源はわかりません。
>しかし、県内初の阿波方言集に興味深いことが書いてありました。
>島田泉山が書いた「阿波希ん奴」という本に書いてあります。
>それによると、「あらくたい」の「くたい」は形容詞の後につく接尾語である。その形容詞の意味を強める場合に使われるようです。

仙波
>「あらくたい」のように、語尾に「くたい」がつくことばを他に探してみました。

>「あつくたい」
>{うすくたい」
>「くずくたい」
>「ずるくたい」

>どれも県内で使われていましたが、今でも使われているのは「あらくたい」だけのようでした。

(美馬郡美馬町・51歳女性)
「あらったい」と使います。
かばんを ほったりして 行動が荒っぽかったり、言葉遣いが悪かったりしたら、「あらったい」と言います。

(板野郡藍住町・60歳女性)
今でも男の人も女の人もよく使っています。
「仕事が あらくたい」というのは、「仕事が雑だ」ということ。
「あらくたい 運転するなぁ」とも使ったりします。
腹が立ったときに、よく「あらくたい」と使います。

(三好郡三加茂町・70歳代女性)
三好郡では「あらくたい」が方言集の記録にないと言っていましたが、小さい頃から使っていました。(徳島市・56歳女性)
性格が荒っぽいので、「おまはんは あらくたい」と近所のおばさんや友達に言われます。


今週は「あらくたい」を紹介しました。


紹介できなかった視聴者からの情報

(板野郡藍住町・60歳女性)
神山町出身の夫が「ほそくたい」を使います。
悪い意味でよく使います。
「ほそい」という意味だそうです。

(名西郡神山町・60歳女性)
「うすくたい」といいます。
お茶が出がらしになって、薄くなっているときに使います。
「味噌汁が うすくたいなぁ」とも言います。
味噌が薄く、水っぽいという意味です。

(名西郡神山町・54歳)
「あらくたい」には、「あばさかる」がつきものです。
「仕事あらくたいな、あばさかっとんちゃうん?」

(阿南市・54歳女性)
「あらくたい」という意味を、「ざっとしている」という意味で使います。

(鳴門市大麻町出身・72歳女性)
「あらくたい」のことを「ばんぞうさく」とも言いました。
雑だという意味で、子どもの頃から今でも使っています。


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