2004/06/30 

 「しきりに」、「いっしに」= いつも 

阿波弁講座 「いっしに」(=度々。しきりに) 2002/10/02  

 「やんだ」=あまり〜ない


今週は、「あんまり」という意味がある「やんだ」と、
「しきりに」という意味の「いっしに」を取り上げます。

「たいした失敗ちゃうけん、やんだ 気に せられん」
「あの店の まんじゅうが 好きで いっしに 通っとた」
などと使います。

遠藤
「やんだ」はよく使いますが「いっしに」はあまり聞きません。
そこで、「いっしに」がよく使われているという阿南市で聞いてきました。

(街頭インタビュー 「いっしに」)

商店街で聞いた方は、みなさんが知っていらっしゃいました。
先生、県内どこでも使われているのでしょうか?

仙波
>阿南のほか上那賀や相生など丹生谷地区を中心に使われているようです。
>藍住や鳴門でも使っていたという情報もあります。
しかし、三好郡の山城と勝浦では意味が違います。

「いっしに」は言葉の感じからすると「必死に」という意味でしょうか?

仙波
>どうやら「一生懸命」という意味で使われていたようです。

語源は「必死に」ということですか?

仙波
>語源は、「一心に」だと考えられます。
>一生懸命、一筋に、一途にという意味のことばです。
>例えば、一生懸命通うということは、しきりに通う。
>つまり「いつも通う」ということ。
>山城や勝浦では、この一生懸命という意味が残ったと思われます。

>「いつも」とか、「常に」という意味で「いっしに」が使われていたのは徳島だけのようです。
>ところで、徳島には「いつも」を意味する方言がたくさんあります。

「ねんびゃく」
「ねんじゅう」
「やっぱし」
「じょうじゅう」など

続いては、「いっしに」と反対の意味の阿波弁「やんだ」です。

どんな風に「やんだ」を使っているか聞いてきました。

(VTR 街頭インタビュー「やんだ」)

年配の方が使うイメージがありますが、県内どこでも使っていることばですよね。

仙波
>県内の広い範囲で使われていますが、海部など県南ではあまり知られていないようです。

>実は、「やんだ」「あんまり」以外にも意味がありました。
>昭和35年に発行された『神山神領村誌』に「やたら」という意味が掲載されていました。
>例文として「この本は やんだ あるもんと ちがう ぜよ」
>つまり、この本は、むやみにあるものではないという意味ですが、程度を強めるような使い方をしています。

今週は、「やんだ」「いっしに」をご紹介しました。


紹介できなかった視聴者からの情報

2004/06/30
(名西郡神山町出身・54歳男性)
神山町では「やんだ うま〜 ないわ、あの饅頭」という風に言います。
あの饅頭が「ちっとも」おいしくないという意味です。


(名西郡石井町出身・66歳女性)
「いっしに 電話して ごめんなさい」と思わず使いました

「いっしに」は年中という意味です。
石井町で私は小さい頃、よく使っていました。

(麻植郡山川町・88歳女性)
80歳以上の高齢者が「いっしに」を使います。
若い人は、「やんだ」を使いません。

(徳島市八万町・74歳男性)
「いっしに」は徳島市内でも使っています。
子どもの頃から親もよく使っていました。

(徳島市住吉・70歳女性)
子どもの頃から徳島市に住んでいます。
若い頃に年配の人が「いっしに」と使っているのを聞いたことがあります。
「いつも、いつも」という意味で、
「あの人 いっしに 来ような〜」と使います。

(名東郡佐那河内村・72歳女性)
「やんだ」は、勝浦に住んでいた時も、佐那河内村に住んでる今でも使います。

「ばんこ」
(徳島市金沢・47歳)
「ばんこ」は、「ばんこ ばんこ」と使います。
意味は年中ということです。
ポイントは、「ばんこ ばんこ」と2回繰り返すこと。
母親が徳島市渋野町の出身なのですが、母も使っていました。

(徳島市末広町・60歳)
急ぐことを「へんし」と言います。
「せこいけん、へんしに 来て」と使います。


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