2009/10/29 木曜日  No.9412

ヴォルティスJ5年目の挑戦  3 〜美濃部監督が目指すもの〜

 

美濃部監督が目指すもう1つの目標とは・・・

 

 
コーナー

内 容

カフェ角屋(かどや)

一日図書館長

池坊・武田みち華さん「宴」

最近のホットラインから 廃材で靴べらを


 

なつかしの徳島

一日図書館長

ホットラインから

廃材で靴べらを

けさの生け花

「宴」



 

ヴォルティスJ5年目の挑戦3 〜美濃部監督が目指すもの〜


ゲスト
徳島大学総合科学部
准教授  長積  仁 さん ( スポーツ経営学 )

けさの特集は徳島ヴォルティス、三年連続最下位のチームが、生まれ変わりました。
おはようとくしまでは、2か月にわたってチームに密着、その表情をとらえました。

ヴォルティスの年間順位ごらんください。
黒が去年、赤がことしです。

去年はシーズンなかばですでに最下位が確定しました。
でもことしは序盤から18チーム中の6位以内にこの6位がことしの目標なんですが、中盤の6月には5位にも届きました。
サポーターにとっては 嬉しい誤算だったかもしれませんがJ1への期待が熱を帯びるなか おはようとくしまは、美濃部監督が目指した もうひとつの目標に注目しました。

(VTR)

8月、チームは悩んでいました。
リーグ5位に躍進してから、対戦相手のマークが厳しくなりヴォルティスはその後8位に後退。
1点差を跳ね返せないチームに美濃部監督は苛立ちさえ感じていました。

美濃部監督
選手がもっとハングリーにならないと
8位で満足していいのか

残り13試合をどう戦えばいいのか目標はリーグ6位以内。
昇格争いの可能性も無いわけではありません。
しかし美濃部監督の方針は、最下位の去年と変わりません。
それはチームの土台を作ること。
90分間を走り切る攻撃的なサッカースタイルを続けることで技術や心の礎を積み上げて、将来の成長につなげたいと考えていました。

インター美濃部監督
宙ぶらりんで目標なしに普通に練習して試合しても次につながらない


チームの礎を築く攻撃的サッカー。
それは、見る人の心を掴む情熱のサッカーでもあります。
プロ同士の戦いの結末は、最後まで目が離せません。
1点に泣いた試合。
順位をさらにひとつ落として9位に後退です。
でも監督の評価は違います。

インター美濃部監督
強がりかもしれんが選手は本当一生懸命ひたむきに走ってチャンスを作った

美濃部監督に託されたチームづくり。
しかし同時にそれを見つめる厳しい目も、クラブの中にはありました。

中田仁司強化部長
プロ組織だから まず勝たないと
結果残さないと何もならない

中田仁司さんは、チームの強化と育成の総責任者で美濃部監督の直属の上司です。
年間順位6位以内はクラブの至上命令。
目標はことし始め、中田部長から直接スタッフに伝えられました

中田部長
優しく言って前に進むこともあるけど
きつく言って前に進むこともある。
いけるよう話そうよ


チームの監督はトップの意向に沿って具体的な計画を立てて実行し それを指揮しなければなりません。
一方で、現場の動きを汲み取りトップに進言するなど上へのリーダーシップも発揮できなければクラブという大きな組織を、動かせません。

美濃部監督
クラブのそういう目標を達成しないといけないストレス難しさを肌で感じる
サポーターが望む結果を出せない
それに答えられない歯がゆさみたいな
それが監督としてのストレスになっている

リーグ9位で迎えたホームゲーム。
相手は14位の熊本です。
ヴォルティスは試合開始直後から猛攻をしかけ、次々得点します。

試合は6対0で圧勝、久々の大量得点に選手も観客も沸き返ります。
しかし美濃部監督に、笑顔は見られません。

美濃部監督
6点で満足していない

この日のシュートは19本、決定的なチャンスを決めていれば、二桁得点でした。

美濃部監督
それがひょっとしたら1回の場面かも・・・
必ず決めないと

その後もヴォルティスは、勝ち点をかさねたものの順位はのびません。
昇格争いは上位に絞られ目標はみえにくくなりました
   
10月、さらに厳しい現実がヴォルティスを待っていました。
リーグ戦の合間の天皇杯、相手は大学生。
胸を貸すつもりが、まさかの展開です。
チームは混乱し、冷静さを失っていきました。
試合は、相手フォワードにハットトリックを決められ、1対3。
あってはいけないことが、起きてしまいました。

10月16日、次のリーグ戦は翌日に迫っていました。
相手は6位、札幌です。
勝ち点差はわずか、2。
勝てば、再び6位浮上も可能です。
でも、ちぎれてしまった選手の心に美濃部監督の言葉がどれほど届いているのか、それを知るすべはありませんでした。

(スタジオ)

天皇杯惨敗から中5日。
またリーグ戦が始まりました

(VTR)

迎えた札幌戦、選手たちはどう戦うのでしょうか。
青のヴォルティスは、中盤からすばやいプレッシャーをかけ攻撃の形をつくります。   
先制したのはヴォルティスでした。
フォワード、キムが果敢に飛び込み最後は、羽地が決めました。
後半に入ってもヴォルティスの攻撃は続きます。

試合はヴォルティスの3点リードで残り時間はあと10分、勝利はもう、確実です。
しかし、美濃部監督はフォワード石田を投入し、攻撃の手をゆるめません。
やるべきは、攻撃的サッカーを貫くこと。
そうして得たものが、チームの礎として積み上がる。
結果はそのあと、ついてきます。

この日ヴォルティスは、順位を2つ上げ年間目標の6位に、かえり咲きです。

青山 準 選手
ひとりひとりがやらないといけない
状況を理解して
きょうはピッチで表現できた
それが一番の収穫

試合前日、美濃部監督は、選手たちを前に、こう話していました。
「天皇杯の責任は、すべて自分にある。誰にも言い訳はしない。
 なのにおまえたちは まだ、それを引きずっている。
 今、やるべきことは何なのか、もう一度、よく考えろ 」

美濃部監督
試合当日はメンタルを一切言わなかった
まかせてよかった羽地なんかホッとしていた。
「やれたっ」ていう実感だったと思う

揺れ動く現場のフォローに、トップも動いていました。
中田部長は経営陣に対し過密スケジュールでの選手の状態などを詳しく説明し、性急な判断をすることのないよう理解を求めました。

中田部長
美濃部と考えている
ことが一緒だから
共通理解でやってる

でも選手に直接言いたいことも?

それは、一杯あります 
こうやって見てたら

ヴォルティスには、地元の理解と、支援も欠かせません。
スポンサーである企業は、自分たちが信用を築くのにかかったのと同じだけの年月をかけて、クラブの成長を後押ししてくれているのでしょうか。
観客は、結果にかかわらず選手を奮い立たせる熱意と根気をもってスタジアムに足を運んでいるのでしょうか。
サッカーはひとつの文化
地域に根ざすには時間も手間もかかります。
次は、首位セレッソとの大一番。

美濃部監督
札幌で勝てたからいいかなでなく
もうひとつ上をやってやろうという気持ち、高いメンタリティを出せるかどうか
それが選手にあるかどうか、もうひとつは それで結果が出せるかどうか、楽しみだ  

首位セレッソは、優れた個人技とパス回しでヴォルティス陣内に攻め入ります。
一方、ヴォルティスもボランチ青山やディフェンダー三木の早い寄せで相手を自由にさせません。
混戦からボールを奪いとり、今度はすばやく攻撃につなげます。
首位セレッソ相手にがっぷり四つのこの試合、互いにゴールネットを揺らすことはできませんでした

観客感想
いい試合だった
後半あぶない場面はあったけど
楽しかった
ヴォルティス、強くなったねえ

チームの土台はまたすこし積み上がりました。

美濃部監督
結果は大事だけど
それにとらわれて、いまやらないといけないことが やれないのはもっと後から悪い 
結果を招くと思っているから。
そんな感じですかね。

(スタジオ)

51試合中、ここまでで47試合が終わってあと4試合。
現在6位。( 札幌に勝って6位、セレッソと引き分けで7位 栃木と引きわけて得失点差でまた6位に浮上)

さてそれでは気になる今後です。
6位なんですが大接戦。

6位徳島、7位札幌、8位水戸、9位東京V、この差がわずか勝ち点2、ひとつ勝てば順位は大きく入れ替わる残り3試合、最後まで気が抜けません。
では今後の対戦カードですCG 
来月 8日(日)16時 鳥栖(H鳴門 )
22日(日)16時 富山(A富山)
29日(日)16時 仙台(H鳴門)
12月5日(土) 12時30分FC岐阜(A)

06/18放送 ヴォルティスJ5年目の挑戦2 〜観客4500人の壁〜 

03/04放送 ヴォルティスJ5年目の挑戦1

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