遠藤
今朝はこちらの特集です。
( VTR )
今月3日、社会保険庁は公的年金の現役加入者に「ねんきん定期便」の発送をはじめました。
以前の「ねんきん特別便」の集大成ともいえる今回の定期便。
確認を怠ると将来正しい額の年金が貰えない可能性もあります。
今朝は「ねんきん定期便」のチェックポイントを年金のプロ、社会保険労務士に伺います。
( スタジオ )
島川
ゲストは、県社会保険労務士会・会長 佐野美佐子さんです。
遠藤
ねんきん定期便の質問は多いですか?
佐野さん
先週半ばに届き始めたばかりで昨日1件あっただけです。
今後、増えると思います。
遠藤
確認を怠ると本来の年金額が貰えなくなる可能性もある ねんきん定期便」とは、一体何なんでしょうか?
( VTR )定期便

定期便に入っているのは、あなたの年金の納付実績が分かる資料です。
加入期間、加入履歴、納付額、納付状況、そして、年金見込額も記されています。
定期便は、今月から年金加入者の誕生月に届くよう順次発送していて、年金受給者となるまで毎年1回定期的に送られてきます。

定期便とは
ただ過去全ての年金記録が全員に入っているのは、初回にあたる今年度だけです。
来年度以降は、直近1年間の加入記録しか入っておらず、次に全ての記録が届くのは、35歳、45歳、58歳の節目の歳だけです。
( スタジオ )
遠藤
今回の定期便の大きな意味は?
佐野さん
いわば、年金記録の最終チェック。
今年度の定期便を節目に過去全ての年金記録のチェックが完了したことになるので非常に重要。
作業の遅れもあって特別便で訂正した箇所が必ず直っている訳ではありませんが、2重になっても確認して下さい。
遠藤
確認を怠ると?
佐野さん
将来、正しい額の年金が貰えない事もありえます。
遠藤
では、その重要な定期便を見て行きましょう。
まずは封筒の色に注目です。
島川さん。
島川
封筒には2種類の色あります。
実際はこちら、割と大きな封筒です。

※ 通常は水色
※
記録漏れや誤りがある可能性が高い人はオレンジ色、要注意です。
この場合、チェックして欲しい箇所を記した書類も同封されます。
※
もちろん水色でも自分でチェックは必要。
次に見てもらいたいのは、訂正箇所を返信するための回答票の色。

いずれの色でも内容の確認は必要ですが、
※
白の回答票は間違いがなければ社保庁への返信は必要なし
※
水色の回答票は訂正箇所が無くても返信が必要。
以前の特別便に返事をしていない人などが考えられる。
※
回答票の色は封筒の色とは関係ない。
何色の封筒でも回答票には気をつけて。
( スタジオ )
遠藤
封筒も回答票も注意を喚起する色でなければ安心ということですか?
佐野さん
そうではないので、皆さん必ず自分で確認を。
遠藤
では、いよいよ「ねんきん定期便」のチェックポイントです。
佐野さん、お願いします。
佐野さん
未加入期間はないか?
国民年金に未納はないか?
厚生年金で、当時の給与に間違いはないか?
の、3つのポイントを軸にチェックしていきましょう。
遠藤
どれも受け取る年金の額に直接影響のある項目ですね。
順番にチェックしていきましょう。
遠藤
まずは未加入期間のチェックです。
定期便に入っている年金加入履歴で確認してください。
宗我部
これは「おはようとくしま」が分かりやすく作成したものです。
ここには、これまでの加入状況が記されていて、年金に入った時期や今の状態がわかります。
ここで、注意してもらいたいのは、この部分。
「空いている期間があります」と書かれている人がいます。
これは「年金制度に加入していない」と社保庁が指摘している期間です。

納得できない人は「記録漏れ」か知らず知らずの内に「未加入」となっている可能性があります。
自分の職歴や国民年金の加入状況を思い出しましょう。
スタジオ
遠藤
未加入となったのに気づかない人いるということですね
佐野さん
以前、番組(08/10/3放送・年金がもらえない 主婦がはまる落とし穴)でもお伝えしましたが配偶者が転職して主婦の年金区分が変わることがあります。
その時に申請が必要な場合があり、申請を怠ると「未加入」となります。
遠藤
それでも覚えのない空白期間がある人は「記録漏れ」ですか?
佐野さん
いいえ、共済組合などに加入していた人もデータの統合が追いついていないためこのように表示されます。
遠藤
わかりました、では次です。
ここからは国民年金のチェックです。
チェックポイントは国民年金の納付状況です。
自分でかける国民年金、「未納」がないかチェックしましょう。
国民年金保険料の納付状況という資料で確認できます。
宗我部
この書類では、これまでの保険料の納付状況を月ごとに示しています。

国民年金の保険料を払っていれば「納付済」、払ってなければ「未納」とはっきり表示されます。
払ったはずの保険料が、未納となっていたら必ず訂正してください。
ただ、あくまで国民年金の納付状況なので厚生年金や共済組合などに入っていた時期は斜線が記されます。
この他、免除などの表記もあります。
遠藤
これまで全ての国民年金の納付状況が記されている?
佐野さん
はい、月ごとに分かりやすく書かれている。
一つ一つチェックしてください。
では、最後のチェックです。
遠藤
最後は厚生年金のチェックです。
会社が保険をかけてくれているからといって安心していませんか?
チェックポイントは、当時の給与の金額が合っているかどうかです。
「標準報酬月額と保険料納付額」という書類でチェックしましょう。
宗我部
これは、社保庁が把握しているあなたのこれまでの収入と納付した厚生年金の保険料が記載されています。

※
標準報酬とは当時のあなたの月給を標準化した額
※ 標準賞与はボーナス
平成15年4月よりボーナスからも保険料が取られている
※
納付額は、支払った保険料の額
ここで、チェックしてもらいたいのは、標準報酬、つまり月給の額です。
記憶や当時の給与明細と照らし合わせて極端に少なくないか確認して下さい。
遠藤
どうして月給をチェック?
佐野さん
厚生年金の保険料は、月給に応じて決まりますが、実は、転記ミスや改ざんで低く入力されていることもある。
つまり、きちんと支払ったにも関わらず将来の年金が少なくなる場合があるのです。
宗我部
ただし、注意点があります。
報酬や賞与には上限と下限があります。
こちらは、その早見表です。
例えば、昭和50年当時、月額50万円の給料を貰っていた人も上限は20万円となっているので20万円と記されます。
上限と下限は時期によって細かく分かれているので社会保険事務所に訊ねるか、社保庁のホームページで確認して下さい。
ちなみに今の上限は62万円です。
遠藤
ここまで見てきましたが、「ねんきん定期便」は発送がはじまったばかりなのでまだ届いた人は少ないでしょうね。
佐野さん、一番気をつけて欲しいことは何ですか?
佐野さん
今回の定期便以前に、去年の「特別便」は届いているかどうか。
届いていない人は住所や名前などの重要なデータが間違えている可能性があります。
すぐに社会保険事務所で確認が必要です。
遠藤
とは言っても、年金のゴタゴタは国の責任と思っている人多いと思いますが・・・。
佐野さん
確かに、これまでは国の責任でしたが去年の「ねんきん特別便」で加入者自身にチェックが求められました。
ということは、チェックした以上は自己責任という比重がたかくなります。
遠藤
加入履歴に誤りを見つけたのに当時、勤務していた会社の名前や期間をはっきり覚えてない場合は?
佐野さん
詳しく分からない場合は、屋号や会社の通称、市町村名、おおよその年代や季節など、調査を行う際に手がかりとなりそうな情報を記入してください。
島川
分からないことがあれば近くの社会保険事務所か、0570-058-555までお問い合わせください。
また社会保険労務士による無料相談会も毎週水曜日に開かれています。
こちらは予約が必要です。
電話は088-654-7777です。

遠藤
ただ、ねんきん定期便は誕生月にならないと届きませんので、ご注意ください。
今朝は「ねんきん定期便」についてお送りしました。
佐野さん、ありがとうございました。