2005/12/15 No.8471

 

木曜日

ヴォルティスが支える命 あるサポーター夫妻の一年 詳細 >> 

取材ゲスト 谷本芳彦さん、ひろみさん

最近のホットラインから 福島幼稚園で餅つき
とくしま元気印 阿南工業メカトロ部
うちのペット自慢 *ジェームズくん
なつかしの徳島 *ボーナス支給/年賀ハガキ発売

けさの生け花 

*千家古流幻華会・長尾賀代子さん

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ヴォルティスが支える命 あるサポーター夫妻の一年

(VTR)

谷本芳彦さんとひろみさん夫妻は徳島ヴォルティスのサポーター。
大塚製薬の頃から応援してきました。

芳彦さんの職業は競輪選手です。
去年10月、心臓の大動脈が避ける病気に突然襲われ、命の危険にさ
れされました。

*インタビュー医師「治療法はない」

仕事の入らない真っ白なカレンダー。
ふたりは、あすを見失いました。

病床の芳彦さんにある日荷物が届きます。

それは監督、選手から贈られたサイン入りユニフォームでした。

*谷本さん 「感激。薬より効いた」

ヴォルティスはJFLから今シーズンJ2に昇格。
谷本夫妻は開幕から44試合、すべてに足を運びます。
命を支えてくれた感謝を、ふたりは声援にのせました。」

あすを取り戻した谷本さん夫妻をカメラが見つめます。

(スタジオ)

夫、芳彦さんの病名は「急性大動脈かい離」
心臓から出る大動脈が内側から破れていく病気で、かつての俳優の石
原裕次郎さんが手術を受けた病気だと言えば思い出す方もいると思い
ます。

まだ治療法も見つかっていない病気と闘いながらヴォルティスを応援
する一年でした。

(VTR)

病気で谷本さんは競輪の選手生命を絶たれました。
トイレで力んだだけでも薄くなった大動脈が破れる恐れがあります。

新しい職につくこともできません。
芳彦さんは、いつ爆発するかわからない「爆弾」を抱えているのです


*谷本さん「レースをしていた頃のドキドキ感が懐かしい」

ふたりのせ生活はヴォルティス中心です。
カレンダーは試合や練習などのスケジュールでいっぱい。
ふたりで調べては可能な限り出かけます。

差し入れは、月に2度か3度。
主にフルーツです。
夏の時期には、食べやすいよう冷蔵庫で冷やしてから切り分けて漏っ
ていくほどの気の配りようです。

徳島ヴォルティスは第36節を終えて十二チーム中9位。
Jリーグの厚い壁に苦しんでいます。
芳彦さんはヴォルティスの前身、大塚製薬FCからのファン。
ケガも恐れない勇敢なプレーがたまらなく好きでした。

*谷本さん 「静かに、邪魔しないように応援・・・」

結婚は今から12年前。
芳彦さん26歳、ひろみさんは36歳。
ひろみさんが手伝っていた喫茶店で出会いました。
知り合って間もなく結婚します。

ひろみさんは再婚。
当時中学生になる、ひとり娘がいました。

*ひろみさん「年上。いろいろあったはずなのに。感謝している」

結婚して21年。
妻と娘、そして妻の母親の3人を体一つで支えてきました。
娘は大学を卒業し、2年前に結婚しました。

芳彦さんが病気に襲われたのは去年の10月。
背中に突然、激しい痛みが走り緊急入院しました。

病名は「急性大動脈かい離」。
心臓から出る大動脈が内側から破れていく死亡率の高い病気です。

*病院医師「治療法がない」

「治療法が見つからない」
芳彦さんの心は折れそうでした。
1か月後に退院。
しかし、競輪の世界には戻れません。
仕事の入らない真っ白なカレンダー。
ふたりは、あすを見失いました。

*ひろみさん 「競輪に関するものは全て捨てろと言われたがヘルメ
ットとジャージをこっそり残していました」

プロ現役21年、芳彦さんの勲章です。

*ひろみさん 「男から、仕事をとられて・・・かわいそう・・・」

病床の芳彦さんに、ある日荷物が届きます。

それはヴォルティスの選手全員のサインが入ったユニフォーム。
芳彦さんの病気を知った監督が選手に呼びかけたのです。

*谷本さん 「感激した。薬より効いた」

ヴォルティスはJFLから今シーズンJ2に昇格。
谷本さん夫妻は開幕から44試合、すべてに足を運ぼうと決めました

命を支えてくれた感謝をふたりは声援にのせました。

*応援風景

今シーズンも残り4試合。
この日はホームに横浜を迎えます。

ふたりで作った横断幕です。

しかし、願いは届きません。

*「どしたんで?」

*「余裕がない、あかん」
*横浜3−1徳島

格下チームに、まさかの敗北。
これで順位をひとつ落として10位に後退です。

*谷本さん 「きょうは、0点。いや、マイナス」
*ひろみさん「これでは、風邪が治らんわ、つらー」

(スタジオ)

谷本さんは50歳までは現役をがんばってきましたが、目標まであと
4年を残して病気のため辞めざるを得なくなってしまいした。

今月いっぱい競輪選手の籍はあるものの、ひろみさんも専業主婦。
生活の糧は、これまでの蓄えと来年から受け取る競輪選手の退職金と
年金がすべてです。

治療法が見つからない病気に襲われ、仕事をも失った今。
徳島ヴォルティスは谷本さんの生きがいそのものです。

(VTR)

*神奈川県横浜市

湘南ベルマーレ戦がヴォルティスのアウェイゲームの最後です。
シールン残り試合もあと、2つとなりました。

*谷本さん夫妻 「二人で旅行したのははじめて。楽しかった」
 「ヴォルティスになんとかお礼がしたかった。できるのは応援だけ


アウェイ最終戦、ふたりの祈りは通じました。

*湘南1−2徳島

*応援風景 やったー!

あすはいよいよシーズン最終戦。
ホームで水戸との対戦です。
10か月間、44試合におよぶリーグ戦も最後です。

*スクラップ帳を見せる

J2昇格から始まったスクラップ帳。
ヴォルティスと谷本さん夫妻のことし1年のあゆみです。

*谷本さん 「最後だから。いい試合でやる気も出る」
*ひろみさん「最後だと思いたくない。3月からまた始まるし」
「最後だと思うと涙が出るから・・・」

ヴォルティスの順位は8位。
この試合に勝てば7位に浮上です。

*応援の様子 あー!

前半28分、水戸が先制。
課題だったセットプレーです。

きょうで最後、懸命の声援を送ります。

*サポーター応援
*徳島0−1水戸

5400人が詰め掛けた最終戦、勝利で締めくくることはできませんでした。

* 「しょうがない」

スタジアムを後にしようとしたその時、芳彦さんが何かに気付きました。


選手たちです。
サポーターへの最後のあいさつです。

1年間、ただがむしゃらでした。

*ボールを投げる

田中監督から、思わぬプレゼントです。

*ひろみさん「また、宝物ができた」

発病から一年。
あすを失い、心が折れそうなふたりを励まし、支えてくれたのはヴォルティスの監督と選手たちでした。

この日、ひろみさんは夫、芳彦さんに宛てその気持ちを記しました。

「20数年前、
 あなたがお祭りに来て
  金魚すくいやさんで
   私をすくってくれました。
 たくさんいる中の、
  ちょっとくたびれた私を
   家に持って帰ってくれました。
  そしてこれからも
   いろいろあるでしょうけど、
  あなたとなら、
   どんなことでも乗り越えられる。
  ありがとう
   ほんとうに 心からありがとう。」

テーブルには、もう来年のカレンダーがありました。

*ひろみさん 「来年の予定は・・・」
*谷本さん
 「サッカーがなかったらもっと落ち込んでいた」
 「サッカーが見つかったから希望、楽しみが死ぬまで味わえる」

監督、選手とサポーターの間で生まれた、新たな絆。
2年目となる2006年。
J1昇格への夢をのせ、お互いをより堅く、結びます。

 

 

おはようとくしま 2005年の放送