(VTR 16分48秒)
四国アイランドリーグ徳島インディゴソックスは、後半戦順調に白星を重ね優勝に向かって突き進んでいる。
しかし、チームの勝ち頭、エース・角野の調子がピリッとしない・・・。
*
独立リーグ初めてのシーズン、初めての優勝を勝ち取るために欠かせない徳島のエースに
いったい何が起きたのか・・・。
カメラが角野投手の心境に迫った。
今年4月、日本で初めてとなる野球の独立リーグ四国アイランドリーグが開幕した。
徳島には、インディゴソックスというチームが誕生し、新たなプロスポーツの形を見せている。
しかし、そのインディゴソックス、シーズン当初は負けが込み最下位が指定席。
8月に入るまで勝率5割を超えることはなかった。
そんな中、先発ローテーションの軸となりチームを支え続けたのがエースの角野。
インディゴソックスの中では、プロに一番近い選手として期待され、中3日、中4日での登板は当たり前、まさに大車輪の活躍が続いた。
*角野投手「気持ちもノッてましたね。周りの人には『そんなに投げたらつぶれるぞ』とか言われましたが、こんなところで潰れるかと思ってやってた」
角野雅俊、大阪出身の23歳。
188センチの長身から投げおろす速球は、MAX140キロ台なかば。
カーブやスライダーの制球も良く、上宮太子高校、専修大学を経たあとプロを目指し、迷うことなくアイランドリーグに挑戦した。
*セールスポイントは?
小野監督「いくら投げても疲れない、しかし自覚症状がないという意味ではマイナス面にもなる」
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アイランドリーグの選手の月給は20万円。
初めての徳島での一人暮らしは、ただただ野球に没頭する毎日です。
それゆえ、まわりが思うほど生活で苦労することはないのだそうです。
例えば、地方で開かれる試合のときは地元の人たちの心のこもったあたたかい料理が振る舞われます。
スローガンは地域密着。
こうした地域の人とのふれあいは、既存のプロ野球ではお目に掛かることはできません。
しかし、野球をする環境としては決して恵まれているとは言えないアイランドリーグ。
練習をする場所の確保もままならないことが多く、ほとんどの練習を吉野川河川敷のグラウンドで行います。
また、試合で球場にやって来ても先に使っている団体の試合が終わるまでは、球場の外で待ちぼうけ・・・・なんてこともザラにあります。
*角野投手「ただ、ひたすらプロに行きたいと思っているだけ。この環境でプロに行けないのならどこでやってても無理かなと・・・」
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プロに行きたい!
そんな強い気持ちを胸に、角野は来る日も来る日もマウンドに立ち続けた。
お盆を終わって10勝6敗、防御率1・98。
投球回数は、なんと145イニング。
リーグでも屈指の好成績を残していた角野だが、この日を境に異変が生じはじめる・・・。
3回に、フォアボールとヒットから傷口を広げ2失点・・・。
7回には2本のヒットを集められ都合3失点。
なんとも内容のない投球で負け投手となった。
*角野投手「気持ちだけでやってきた、今まで。それが、きれいに抑えようとしている・・・。投球スタイルの変化でおかしくなった・・・。意識はしてなかったけど」
中4日、角野の次の登板の日。
チーム状態がいいときに自分が投げて連敗は許されない。
必勝を期して試合地の高松へ向かいます。
経費を抑えるため、チームメイトの車に乗り合っての移動。
もちろん日帰り、高松への通いです。
先発ピッチャーだろうが特別扱いは一切ありません。
試合前の練習は、リーグのスポンサーが無償で貸してくれる高松市内の室内練習場。
実は、バッティングマシンを持たないなど練習環境が整っていないインディゴソックスにとってこの練習場は、室内ながら設備が充実しているので通ってでも使いたい場所なんだとか・・・。
選手たちは、狭い室内で時間の許す限り、思い思いの調整を続けます。
試合前の香川オリーブスタジアム。
肩を作る角野の様子を見てみるとどうも表情が曇りがち・・・。
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試合は、立ち上がりから角野の制球が定まらず早々と香川打線につかまってしまいます。
2回に3者連続ヒットを浴び、いとも簡単に先制点を献上。
味方に逆転してもらい、立ち直る兆しもわずかに見せた角野だが、6回にはヒットと2つのフォアボールで満塁のランナーを背負います。
そして、とどめは2点タイムリーをキッチリ打たれ、万事休す・・・。
わずか5回と3分の1イニングで打たれたヒットは8本、失点は3、もちろん負け投手。
角野が2試合続けてKOされたのは、チーム状態が悪かったシーズンはじめ以来のことでした。
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8月最後の鳴門での試合。
小野監督が言った通り、中4日、本来なら先発するはずの角野の名前はありません。
しかし、プロのスカウトに猛烈なアピールをしなければならない時期。
なんとか結果がほしい角野に中継ぎとして急きょ登板のチャンスが回ってきました。
1対0とリードした場面。
このまま守り切れば自信にもなる場面。
それなのに角野は、この日も周囲の期待を裏切り2回を投げて2失点・・・。
またもや負け投手。
中継ぎでの登板も失敗に終わります。
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調子を崩した角野とは対照的に、インディゴソックスの先発投手陣は、安定したピッチングを続けていました。
渡邊、佐藤、長栄の先発3人で後半戦25試合のうち9勝。
角野の牙城を大いに揺るがす活躍でした。
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これ以上投げてもいい結果がでない・・・。
自らのピッチングを見つめ直した角野は、
自らの意志で試合から離れる決断をくだしました。
チームに帯同しつつもひとり別メニューでの調整・・・。
角野が復活を期して選んだ「最後の手段」でした。
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気持ちが沈みがちな角野をいつも支えてくれたのは、チームメイトとご飯を食べに行くお店の女将さん・・・。
徳島に来てからの親代わりみたいな存在です。
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試合を離れて3週間・・・。
蔵本球場のブルペン。
ようやく角野が投げる姿に出会いました。
久々の100球以上の投げ込みでした。
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気持ちが前向きになり、投球を再開した角野。
しかし、その後も試合のマウンドに立つ日は、やってきません・・・。
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先発復帰を果たすことなく角野が試合に帰ってきたのは9月も下旬を迎えていました。
四万十スタジアムでの高知戦。
6回裏、1アウト3塁、5対7と2点リードされたインディゴソックス、ピンチの場面でした。
これ以上、ゲーム差を離されたくない大事な首位攻防戦の、大事な場面で、監督は角野を起用したのです。
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ひとつのミスも許されない緊迫した場面で角野は最初のバッターを初球、ピッチャーゴロ。
次のバッターも初球を打たせ、センターフライ。
角野、見事なリリーフでピンチを切り抜けます。
味方の攻撃のときに肩をあたためる角野。
観客の目を引きつけるほど気合いがあふれんばかりです。
この折れない強い気持ちが最近の角野に欠けていたものでした。
2イニング目の最初のバッターもあっさりピッチャーゴロ。
2人目は、フルカウントからフォアボールを許してしまいます。
しかし、次のバッターを見事セカンドゴロのダブルプレーに斬ってとり、難なく後続を断ちます。
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3イニング目も危なげないピッチングを披露した角野。
試合は落としたものの、完璧なリリーフで復活を遂げました。
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アイランドリーグは、野球人生の分かれ道と言い切る角野。
だけど、プロに行くまで夢を追い続ける覚悟はできている・・・。
そして、プロに行って成功することが小野監督への一番の恩返し。
そのためにも必ずインディゴソックスの優勝は自分の右腕でつかみ取る・・・。
それまで角野は、ここ徳島の地で、もがき続けるに違いない。
(CM)
インディゴソックスの角野投手の特集、いかがだったでしょうか・・・。
角野投手、きのうの試合でも9回表、1イニングだけ登板しました。
(VTR)
角野は、1点リードされたまま迎えた9回、
愛媛、最後の攻撃を抑えるべくマウンドに上がりました。
この日の角野は球が走り先頭バッターをサードゴロ、
2人目はショートゴロに打ちとります。
3人目のバッターには、手元が狂いデッドボールを与えてしまいますが、
次のバッターを難なく浅いショートフライに打ちとり、味方の最終回の攻撃につなげました。
(スタジオ)
中継ぎ登板を何度かしている角野投手、最近は球が荒れ気味で本調子には程遠い内容が続いていたそうですが、昨日は安心できる投球のようでしたね。
角野投手ももちろんですが、徳島インディゴソックスのみなさんまだ優勝の可能性はありますのでなんとか頑張ってください。