「おわりはおわり」監督、主演、制作:川原康臣、新見英貴、堀江裕郎さん
(VTR)
那賀郡羽ノ浦町に住む川原康臣さんが制作した映画、「おわりはおわり」が、
イベント情報誌「ぴあ」が主宰する「ぴあフィルムフェスティバル」で
たくさんの自主製作映画の中から入選作品に選ばれました。
けさは、若手映画監督の登竜門と呼ばれるこのコンテストに入選した未来の映画監督にお話をうかがいます。
(スタジオ)
「村の写真集」が上海国際映画祭でグランプリを受賞したり、
板東俘虜収容所を舞台にした映画の製作が決まるなどけさは、明るいニュースが多い映画の話題をお送りしましょう。
それではけさのゲストをご紹介します。
今回、ぴあフィルムフェスティバルで入選した映画「おわりはおわり」の監督・脚本・撮影・編集を担当した川原康臣(やすおみ)さん。
そして、主演の新見英貴(ひでき)さん。
さらには、映画の制作、いわゆるプロデューサー役だった堀江裕郎(ひろお)さんです。
それではみなさんにお話をうかがっていく前にみなさんが手がけた映画がどんな作品なのかご紹介しましょう。
(VTR)
映画「おわりはおわり」は、記憶喪失の兄と妹の奇妙な共同生活を描いたストーリーで日常生活のどうにもならない状況が淡々と描かれて
いる作品です。
ある日、行方不明だった兄が突然、ひとりで暮らす妹のもとに帰ってきました。
しかし、兄の様子はどうもおかしい。
すべての記憶が曖昧で覚えたことをすぐに忘れてしまう症状まである。
なんとか兄の記憶を取り戻そうとする妹、なんでもメモして覚えておこうとする兄。
ある日、兄と同じ店で働いていたという男がやって来て、兄が記憶を失う前に起こした事件を語る。
次第に明かされていく真実が緩やかに絡み合う。
絶望を抱えて生きる人々のありのままの姿の向こうにわずかな希望が見えてくる・・・。
(スタジオ)
・・というようになんとも不可思議な感覚の作品なんです。
そして、この作品が入選に選ばれた「ぴあフィルムフェスティバル」は、一体どんなものか説明しておきましょう。
「ぴあフィルムフェスティバル」は、映画の新しい才能の発見と育成をテーマに1977年にスタートした映画祭です。
コンペティション部門は、若手映画監督の登竜門的コンテストでこれまでに「失楽園」の森田芳光さんや「ウオーターボーイズ」の矢口史
靖(しのぶ)さん、「シックスティナイン」の李相日(リ・サンイル)さんに「ジョゼと虎と魚たち」の犬童一心(いっしん)さんなど
現在活躍中の数々の映画監督を輩出しています。
そして、今回のコンペには全国から786本の作品の応募がありました。
映画監督や映画作家など15人の審査員が4か月をかけて審査し、その中から15本を入賞作品として選んだというわけなんです。
よく知りませんでしたが、こうやって聞くとすごいコンテストですね〜。
しかも、786本の中から絞り込まれた15本に入ったわけですからこりゃまた、たいしたもんですよね。
それでは、みなさんにいろいろお話を聞いていきましょう。
まずは川原さん、おめでとうございます。
自分が手がけた映画が入選してやっぱり嬉しかったでしょう。
この結果を聞いたときは、どんな気持ちになりましたか?
(以下、インタビュー。省略)
そんな川原さんですが、日本最大の自主製作映画のコンペ、「ぴあフィルムフェスティバル」に出品し始めたのは3年前から。
今回を含めこれまでに3度出品しました。
去年は1次審査を通過したものの入選を果たすことはできず、
今回ようやく結果を出したというわけです。
まさに3度目の正直だったんですね。
今回、みなさんが手がけた作品、「おわりはおわり」ですが、川原さん、監督された本人から見てどんな映画と思われていますか?
川原
(つかみどころのない映画)
作品の特徴というとどんなところですか?
川原
(役者にセリフ覚えさせない、台本もほとんど見せない。
偶然が作り出した会話と会話の間を重視。
作品の中に独特の雰囲気を作りあげた)
主演の新見さん、
セリフも覚えさせてくれないような監督さんですが、役者さんの立場としてはいかがでしたか?
新見
(緊張のあまり吐き気をこらえながらの演技になった・・・。
初めての映画が主演、プレッシャーは相当なものだった)
演技が終わってもカットにならず、5分位ずっとカメラが回り続けていたそうですが、
撮られている方は辛かったでしょう?
新見
(曖昧な演出なのに5分位は平気でカメラを回しっぱなし。
頼むからカメラ止めてくれと思った)
堀江さんは、川原さんに台本やシナリオ作りに関していろいろアドバイスしたり、相談役のような役割に徹して精神的な支えになっていた
そうですが、映画作りの雰囲気、撮影中の雰囲気など客観的に見てどうでした?
堀江
(答え)
川原さんは堀江さんが居てくれて助かることが多かったわけですね?
川原
(答え)
今回の映画の撮影は、去年の9月11日から11月19日まで川原さんの地元、羽ノ浦町で行われました。
ぴあフィルムフェスティバルの締め切りは12月1日でしたのでぎりぎりの進行だったわけです。
去年の9月から11月と言ってもみなさん仕事もされていますし、毎日撮影するわけじゃないので実際のところは、もっと大変だったわけ
でしょ?
川原
(実質15日間の撮影期間。
途中、台風直撃の日もあって43シーン撮影する予定が3シーンしか撮れず、シナリオ変更を余儀なくされたことも)
撮影秘話というか、撮影中のエピソードなんかもいろいろあったんじゃないですか。
ちょっと聞かせてください。
川原
(クランクイン初日は、妹役の人と二人っきりで最後のシーンを撮影。
自転車に妹が乗れるようになったシーン。
しかも1発OK!
映画が初めての女の子だったが、この演技を見て、この映画はイケると確信した)
主演の新見さんはもちろんですが、妹役の女性も独特の雰囲気ですよね。
お風呂場で兄妹が会話するシーンもとても印象的ですが、これは何か意味があるのでしょうか?
(答え)
羽ノ浦町の消防団が使う火の見やぐらを意識的に映像の中へ入れていますがこれはどんな意図があるんですか?
川原
(答え)
いろいろハプニングも起こりながらの撮影だったようですが、その中、できあがった作品で川原さん自身が一番気に入っているシーンがこちらなんだそうです。
どうしてこのシーンが数ある場面の中で気に入っているんですか?
川原
(公園で兄妹が会話するシーン。
風が強すぎて条件は悪いが、偶然子供が遊んでいてそれが良かった。
奇妙な偶然が重なって二度と再現できないシーンとなった)
ぴあフィルムフェスティバルの審査員にウケたシーンもあるそうですね。
どんな場面なんですか?
川原
(妹が腹立ちまぎれに兄の頭をスリッパで叩き続ける場面。
なぜか見た人の心をくすぐったみたい)
頭を叩かれ続けた新見さん、このときは笑いそうになったりしなかったんですか?
新見
(答え)
新見さん、曖昧な演出の映画で頭を叩かれ続けたり、決めゼリフもなく、監督からアドバイスされることと言えば「もっと黙って・・・」などとアドバイスのような、そうでないような状況のとても難しい映画に出られたわけですが、出てよかったって思ってますか?
新見
(答え)
プロデューサーの堀江さん、ここまで私たちもいろいろお話をうかがってきて実際、結果も残しましたし、川原さんの思い入れも強い作品であることもよくわかりました。
でも、なんかつかみどころがなくて妙に尾をひくんです。
これは何なんでしょうね?
堀江
(答え)
では最後に川原さん、映画監督としてのこれからの目標、そして、これからの夢があれば聞かせてください。
川原
劇場公開用の映画の企画準備にかかる。
年内に自主製作映画の上映会を徳島で開きたい。
作品を作り続ける人が映画監督だと思う。
今後もどん欲に映画を作っていきたい。
それでは川原さんの作品も上映される「ぴあフィルムフェスティバル」についてご案内しておきます。
第27回ぴあフィルムフェスティバルは、来月9日〜15日まで東京の渋谷東急で開かれます。
川原さんが監督した入選作「おわりはおわり」は、来月9日と13日の2回上映されます。
最終日には入選作品15本の中から最終審査員5名によって、グランプリをはじめ各賞が選ばれます。
また、東京での上映が終わったあとは、大阪、神戸、名古屋、福岡、仙台など全国で巡回上映されることになっています。
グランプリに選ばれて、徳島からヒット作を作る未来の映画監督が誕生すれば嬉しいですね。
期待します。
けさは、日本最大の自主製作映画のコンテスト、ぴあフィルムフェスティバルで入選を果たした羽ノ浦町在住の映画監督、川原康臣さんと、その映画、「おわりはおわり」の主演、新見英貴さん、さらにはプロデューサーの堀江裕郎さんにお越しいただきました。
みなさんどうもありがとうございました。