2003/07/14 No.7882 

とっておきリポート・「うちんくのスイカ」品評会

ハイライト  家庭菜園で栽培されたスイカの出来栄えを競うコンクールが先週、美馬郡貞光町で開かれた。スイカの形や果肉の色、甘さなどを競うもので、町内の人たちが丹精こめて育てたスイカ45点が集められた。最優秀賞を狙う出品者2人の畑を平石香奈子が訪れ、それぞれのスイカの特徴を聞く。 >詳細
メモ 最優秀の県知事賞に輝いたのは畠山政一さん(80)
 

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>「うちんくのスイカ」品評会 

(VTR)

平石香奈子リポート
「美馬郡貞光町です。こちらではスイカのコンクールが開かれています。
 どれも立派なスイカでしょう」

貞光町の中央公民館では、スイカの栽培技術の向上と
町民の親睦を深める目的で27年前から「スイカ教室」を開いています。
コンクールはこの一年間の成果を発表する場となっていて、今年は教室の生徒さんたちが丹精込めて育てたスイカ、45点が出品されました。
出品されたスイカは皆大きくて大体8キロ前後あります。
スーパーに並んでいるものより2キロから3キロほど重く、中には10キロを越えるジャンボサイズもあります。
コンクールでは形や色ツヤ、甘さなどを審査。
最も優れたスイカ一点が県知事賞に輝きます。

(スタジオ)

こんなコンクール、初めて知りました

夏らしいイベントでしょう?
こちらがスイカ教室の生徒さんが育てたスイカ、すごく大きいですね!

私の顔の2倍くらいあります!
「甘泉(かんせん)」という品種のスイカで、市場に出荷するために作られたものではなく、家庭菜園で作る、自分の家で食べるスイカなんです。
町の人たちはよその家のスイカに負けまいと、このコンクールを励みに、頑張って美味しいスイカを作っています。
きょうの「とっておきリポート」はコンクールで県知事賞を狙う、2人の参加者を取材しました。

(VTR)

貞光川が流れるすぐ側に岩井き重幸さんのお宅があります。

岩井さんは自宅裏の畑でいろんな野菜を作っています。
スイカは20年ほど前から作り始めました。
コンクールでは去年、3度目の県知事賞に輝き、近所の人から「スイカ博士」と呼ばれているそうです。

<岩井重幸さん
 「今年は雨が多い関係上、中が水分で詰んどるか知らん、
  (叩いた)音が低くならん。低いのが良く熟れとるんじゃ」

日付が書かれた札を見つけました。
これはスイカの花に実がついた日を記しているんです。
スイカは人工授粉させてから45日前後で収穫できるようになります。
スイカ博士と言われている岩井さん、花が実をつけ、収穫するまでの間がとにかく楽しいと話します。

<岩井重幸さん
 「子供を育てるように毎日グングン大きくなるでしょう。ほれが楽しいね。
  スイカを作り出したら朝5時頃から起きています」

スイカの味は畑の土壌に大きく左右されます。
岩井さんの畑は川のすぐ側にあることから水気を多く含んでいて、その特徴が味にもちゃんと表れてきます。
<岩井重幸さん
 「口の中に入れてサッと噛んでみたら
  シャリッととろけるようなスイカじゃな」

岩井さん、コンクール連覇に向けて数あるスイカの中から自慢の一点を選び出しました。

<岩井重幸さん
 「まあまあ行けとると思います。
  外観が美しい、筋もきれいに揃って、縞が平等にたくさんあって。
  これだと見込んでいますのでこれを持っていきます」

一方、こんな場所でもスイカを作っている方がいます。

今度は山の上ですね。

早速、畑に案内してもらいましたが、山の斜面に、そのスイカ畑はありました。

見晴らしの良い畑ですね!
71歳になる上岡フミコさんはスイカの栽培を始めて40年のベテラン。
コンクールに初めてスイカを出したのは10年前、いきなり県知事賞をもらいました。
それ以来、毎年コンクールにスイカを出しています。

<上岡フミコさん
 「ほら苦労じゃな、平坦な所がし易い。
  一つのスイカ置くのでも転がってしまう、
  傾斜のある所は、丸いもんやけん」

畑の土はあかつち赤土で、水はけが良く、粘り気があるのが特徴です。
先ほどの岩井さんの土と比べると色も質も違いますよね。

赤土の畑からは甘味の強いスイカができると言われています。
上岡さん、コンクールに出品する一点を選び出しました。

<上岡フミコさん
 「青みが濃いだろ。美味しそうな見た目。
  音はボンボン、ちょうどええんと違う?」

コンクール当日、会場となった「道の駅ゆうゆう館」には45点のスイカが並びました。

審査は県農業改良普及センターの職員3人が行いました。
まずは見た目の審査です。
形や色が美しいか、キズや日焼けの跡がないかを3段階で評価します。
岩井さんと上岡さん、やや緊張した表情で審査を見守ります。

続いて包丁で半分に切って果肉の熟れ具合を審査。

この時、中に「ひび割れ」があると、大きく減点されてしまいます。

岩井さんのスイカに包丁が入ります。

<岩井重幸さん
 「もうちょっと赤かったらええなあ、
  赤味がちょっと足らんなあ」
 
ひび割れはありませんでしたが、審査員の評価は3段階の2。
「並み」と評価されました。

いよいよかみおか上岡さんのスイカです。
上岡さんもコンクールの常連ですが、包丁が入る瞬間だけは思わず息を飲むと言います。

<上岡フミコさん
 「あら、裂けとった、残念でした。
  どうも音が悪いと思った」

上岡さん、残念ながらスイカの中に大きな「ひび割れ」が見つかりました。
この時点で上岡さんの上位入賞が難しくなりました。
続いて審査の大きなポイントとなる、「甘さ」を調べます。
市販のスイカは糖度が10前後ですが岩井さんのスイカは糖度が11.9。
一方、赤土で育てた上岡さんのスイカは糖度が何と13.6、
これはメロン並みの甘さと言うことです。

<上岡フミコさん
 「甘いとは思うけどな」

最後に審査員が実際に一口食べて総合的に判断して点数を付けて行きます。
点数を集計していよいよ結果発表です。

今年のスイカコンクール、最優秀の県知事賞に輝いたのは畠山政一さん80歳。
初めての受賞です。
今回は岩井さん、上岡さんとも入賞することはできませんでした。

<岩井重幸さん
 「来年はジャンボ賞と知事賞のW受賞を心がけて頑張りたい」

<上岡フミコさん
 「来年はもっと頑張らなイカンな」

最優秀賞に輝いた畠山さんのスイカは色や形が美しかったことに加え、
糖度がこの日最高の14.2。
審査員の一人は「甘さと水々しさに引き付けられた」と話していました。

優勝した畠山さんの畑です。
畠山さんはスイカの栽培を始めて20年、最近やっと、スイカ作りの楽しさが分かってきた、と話します。

<畠山政一さん
 「シャリはシャリシャリと歯ごたえのあるシャリ感を作って、
  充分な甘みが取れるように、今年よりもっと頑張らんと」

(スタジオ)

皆さん、スイカを趣味で作っているとは思えないほど、真剣にスイカ作りをしているんです。
コンクールって出すのは一個でしょう?
どれを出品するか迷わないですか?

岩井さんはよく迷うそうです。
コンクールの朝まで徹夜でスイカと、にらめっこすることもあるそうです。

さてご覧下さい、県知事賞を受賞した畠山さんに同じ畑で採れたスイカを一個、いただいてきました。
私は取材中にたっぷりといただいたので宗我部さんにも味わってもらいます。

町の人たちのスイカ作りに賭ける思いが、スイカの味に表れているのが分かりますよね。
以上、「香奈子のとっておきリポート」でした。

放送台本から抜粋。細部では実際に放送された内容と違うところがあります。

(This is an uncorrected transcript for site edition ,different from real program. )


おはようとくしま 2003年の放送