2003/05/02 No.7832

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一の森ヒュッテに新管理人 内田忠宏さん

内田忠宏さん 内田忠宏さん(59)

  一ノ森の風景  一ノ森の風景

  

(VTR)

リアルプレーヤーでごらんになれます。  Real Playerでごらんいただけます。(音声はありません) 

県内の最高峰、剣山。
このとなりに、一ノ森と呼ばれる山があります。

名前の通り山頂付近に森があり景観の美しさは県下一とも言われる知る人ぞ知る名峰です。

一の森ヒュッテ

ここには登山客が宿泊できるヒュッテがあります。

けさは、新しくヒュッテの管理人になる内田忠宏さんを紹介します。

(スタジオ)

剣山は皆さんご存知だと思いますが、一ノ森という山はあまり知られていませんね。

この一の森ヒュッテは木屋平村が運営していますが去年の8月に管理人が退職して以来新しい管理人を捜していました。

そこで手を挙げたのが徳島市に住む内田忠宏さんでした。
電電公社(今のNTT)で40年間勤務しましたがこの6月には退職しヒュッテで働くことを決めました。

とにかく山が好きな内田さん。
6月の退社を待ちきれずボランティアとしてヒュッテをあずかることを決め準備を始めました。

(VTR)

ヒュッテのオープンまであと1週間になったこの日。
内田さんは山の暮らしに必要な荷物を車に運び込みます。
いよいよ、長いサラリーマン人生ともお別れ。
徳島市の自宅を離れる時がやってきました。

(インタビュー)
「新しい仕事が始まるので緊張します」
「いろんな登山客に会える楽しみ、期待もしています」

内田さんのお子さんは独立していて奥さんと二人暮らしです。
残念ながらこの日、奥さんは留守でしたが近所の人たちが内田さんの出発を祝ってくれました。

(インタビュー)
家族の反応は?
「妻も子も、お父さんのやりたいことをやればいいと言ってくれた」
「会社の同僚も近所の人も祝福してくれてみなさんの支えがあってうれしい」

内田さんが山に熱中し始めたのは高校生の時です。
池田高校で山岳部の前身にあたる岳友会を結成し、月に1回以上のペースで県内外の山に登りました。
これまで内田さんが登った中で一番心ひかれたのが一の森でした。

木屋平村の川合峠からみた景色。
一番高いのが剣山、その左側にあるのが一ノ森です。
標高は1879メートル。
県内では剣山、ジロウギュウ、三嶺に次ぐ4番目の高さです。

いよいよ山に登ります。
靴ひもを結んで準備完了。
期待に胸が膨らみます。
この日は風が強く、濃い霧が発生していました。

(内田さん)
今年は雪が多かったから、まだ雪が残っています。
山は天気の移り変わりが激しいから厳しい。

リアルプレーヤーでごらんになれます。  Real Playerでごらんいただけます。 

風がますます強くなってきました。
美しい景観を見せる山も、時として厳しい一面を見せることがあります。

(内田さん)
そごい。こんなの久しぶり今の時期にこんなに雪が残っているのは。ふもとは春なのに、山頂は冬の装い

内田さんは一ノ森へ行く途中で剣山頂上ヒュッテに立ち寄りました。
ここでは、もうオープンの準備が始まっていました。

剣山の「主」、新居綱男さん。
隣りの山で働く内田さんを温かく迎えてくれました。

(新居さん)
最初からいっぺんにはできない。ぼちぼちと。

リアルプレーヤーでごらんになれます。 Real Playerでごらんいただけます。  

新居さんと別れて再び歩き始めます。

剣山の山頂から一ノ森までは約1500メートル。
尾根伝いに一度下ってからまた登ります。

この辺りの道に雪は残っていません。
ここは風の通りがよいため吹き飛ばされてしまうのです。

頂上ヒュッテを出発してから30分。
内田さんが働く一の森ヒュッテに到着しました。

冬の間ずっと閉まっていたヒュッテ。
中の空気はひんやりしています。
室内の気温は7度でした。

(内田さん)
今まではお客さんでここに泊まっていたのが、反対に迎える立場になってと思うと緊張します。

一ノ森と下界を結ぶロープウェー。
これがヒュッテの生命線です。

米、みそなどの食糧やシーツやトイレットペーパーといった日用品はこれで運びます。
役場の人たちが準備を手伝いに来てくれました。

一の森ヒュッテは木造二階建て。
二階に宿泊客の寝室があります。山小屋としては珍しく全室ベッドになっています。

建物は30年目を迎えるため、さすがにあちこち傷んできました。

内田さん、今度は山を降りていきます。
何があったのでしょうか?

湧き水を汲み上げるポンプの調子が悪く水がたまっていないようです。
このままでは水道が使えません。
結局、原因がわからず業者に修理してもらうことになりました。

(内田さん)
水道は大事。オープンまでにはなんとかする

こちらは、無線機のチェックをしているところです。
ここまで電話線が引けないため無線で脇町の中継所まで電波を飛ばすことで通話しています。
電話がようやくつながり、ファックス通信もできるようになりました。

内田さんが一番不安に感じているのは食事のことです。
料理は得意という内田さんですがお客さんに出すものですから勝手が違います。

役場の人からもらったレシピを元に作り方を確認していきます。

下界より気圧が低いため、ご飯を炊くのも水の加減が違います。
2回失敗してようやく満足できるご飯が炊けました。

オープンに向けて準備はほぼ整いました。
あとはお客さんを待つだけです。

ヒュッテの管理人は早起きです。
午前4時には外の気温と天気を確認します。

(内田さん) マイナス1度です。寒いはずです。

リアルプレーヤーでごらんになれます。  Real Playerでごらんいただけます。 

管理人がこんなに早く起きるのはお客さんにとっておきの景色を見てもらうためです。

午前5時。辺りが明るくなってきました。
少し雲がかかっていますがお天気はまずまずです。
幾重にも重なり合う山が水墨画のように見えます。

リアルプレーヤーでごらんになれます。  Real Playerでごらんいただけます。(音声はありません)一ノ森からの広大な景色 

午前5時20分。
東の空がいっそう輝いてきました。
ついに太陽が顔を出しました。

日が高く上ると一ノ森は違う姿を見せます。

一面生い茂ったクマザサに濃い緑のツガやゴヨウマツ。
そして枯れて白くなった木々が独特の景観を作っています。

この木。竜の首に似ていると思いませんか?

こちらはジロウギュウ。県内で2番目に高い山です。
白く見えるのは雪です。

40年間、いろんな山に登ってきた内田さんですが頂上付近からの眺めは一ノ森が一番だと言います。

360度、どの方向も絵になります。

遠くまで芝のように見えるのは全部クマザサです。

東の先に見えているのは阿南市の蒲生田岬付近の海。
空気が澄んだ日には海の向こうの和歌山県まで見通せるそうです。

新しい管理人、内田さんを迎えてスタートした一の森ヒュッテ。
今月末ごろには新緑の美しい季節をむかえます。

(スタジオ)

内田さんと電話で会話する

ありがとうございました。

放送台本から抜粋。細部では実際に放送された内容と違うところがあります。

(This is an uncorrected transcript for site edition ,different from real program. )


放送記録 

  100円のおかず 鶏のエスカルゴバター(島内陽子) 

けさの童謡 「たんぽぽ」鳴門教育大学付属小学校

なつかしの徳島 新県議初顔合わせ

けさの生け花 未生流・中村純甫さん


おはようとくしま 2003年の放送