第18回 昭和10年(1935年)

出来事 「岡田啓介内閣が『国体明徴声明』を発表」
 (憲法学者・美濃部達吉の『天皇機関説』を排除しようとするもので軍部の政治的進出強まる)
「満州国皇帝・溥儀(ふぎ)訪日」
 (20日間の滞在で全国各地を回る 「日満親善」を世界に知らしめるため関東軍が仕組む )
「義宮正仁親王誕生」
 (天皇の第二親王で現在の常陸宮さま)
「第4回国勢調査」
 (総人口9769万人:内地6925万、朝鮮・台湾などの外地:2844万人)
「奥羽地方で集中豪雨」
 (青森県・秋田県で死者20人、家屋の倒壊流失308戸 冷害に悩む農家に深刻な打撃)
「『眠り病』論争」
 (各地で「流行性脳炎」が蔓延 原因は「蚊」で論争も決着 後年「日本脳炎」として法定伝染病に )
スポーツ 「吉岡隆徳が100m10秒3の世界タイ記録を樹立」
 (日の丸の鉢巻きを締めて走る姿を「暁の超特急」と新聞が報道)
「俵かつぎ競争」
 (明治神宮体育大会で行われた 60キロの俵をかついで100mを競う)
「中等学校野球大会で松山商業が初優勝」
 (兵庫県の育英を6−1で破り出場10回目にして初の栄冠)
新システム 「テレビジョンの製作に成功」
 (浜松高工教授の高柳健次郎がアイコノスコープ式テレビジョンの送受像機を製作)
「東京卸売市場開場」
「お風呂列車」
 (東京−下関間の特急「富士」に「シャワーカー」が登場 営業不振で2ヵ月後に廃止)
文学界 「芥川賞・直木賞創設」
 (菊池寛が創設 第1回受賞は、芥川賞:石川達三「蒼氓」、直木賞:川口松太郎「鶴八鶴次郎」)
「新聞小説『宮本武蔵』が人気」
 (200回の連載予定が1013回まで延びる空前の人気作品に 単行本も2000万冊以上出版)
映画 「外人部隊」
 (フランス領モロッコを舞台に外人部隊の青年の恋と死を描く 「モロッコ」より辛口の作品)
「ロスチャイルド」
 (19世紀初頭反ナポレオン連合軍に融資したユダヤ系ロスチャイルド家の物語)
「未完成交響曲」
 (「交響曲第8番」作曲にまつわるシューベルトの恋物語)
「雪の丞変化」
 (父の仇を狙う女形歌舞伎役者「雪の丞」に林長二郎<長谷川一夫>が扮し人気沸騰)
「お琴と佐助」
 (谷崎潤一郎の「春琴抄」を映画化 盲目の琴の師匠を田中絹代・奉公人を高田浩吉が演じる)
「大江戸出世小唄」
 (高田浩吉主演 高田は林長二郎の後を追う松竹の時代劇スターで「歌う映画スター」第1号)
流行 「街頭ラジオ」
 (まだ一般的には高嶺の花で、ラジオを持たない人達がラジオ販売店の前に群がる)
「流線型」
 (飛行機や鉄道に流線型のものが登場 ファッションや新製品にも取り入れられた)
「忠犬ハチ公」
 (主人が死んだ後も駅で主人の帰りを待った秋田犬の死が報道され話題に 駅前に銅像も建立)
「屋上プール」
 (松坂屋大阪店に設置 冬場はスケート場として利用された)
「ハイキング&登山」
 (近くの山野を歩くのがレジャーに カンカン帽に洋傘、背広の登山者がいたり遭難事故も相次ぐ)
「喫茶店ブーム」
 (コーヒーだけでなく女性がはべってサービスする店も登場 看板娘の引き抜き合戦も)
「ロングスカート」
 (筒形スカートに靴はパンプス、パーマをかけた短い髪が主流に)
流行語 「ワンサ・ガール」
 (映画や演劇などで端役しかもらえない女優 大勢で出てきて誰が誰だかわからないことから)
「あーのねぇ、おっさん、わしゃかーなわんよ」
 (映画俳優・高勢実乗が連発して人気を呼んだ 映画監督・山中貞雄の口癖から考案)
「非国民」
 (国民としての義務を果たさない者をさすが、この時代には国民生活や思想の統制に利用された)
人気商品 「六球スーパーラジオ」
 (日本ビクター蓄音機製 価格は150円と三、四球より高かったが感度や音のよさで人気)
「陸王」
 (日本版ハーレー 出力28馬力で排気量1200CCの超大型バイク 1600円)
「国民ソケット」
 (普通球、豆球、差し込みプラグの三つ又ソケットで電灯の点滅が簡単にでき一般家庭に普及)
「年賀郵便切手」
 (年賀郵便用に初めての1銭5厘切手が発行される 発行枚数は3億3163万枚)
「ジャンガ打ちモンキー」
 (毛で覆われた猿がゼンマイ仕掛けでシンバルを打ち鳴らすユーモラスな玩具)
「模様入りビー玉」
 (「ビー」はポルトガル語の「ビードロ」の略 カラフルな模様入りで子どもたちに人気)
ヒット曲 雨に咲く花/関種子
大江戸出世小唄
/高田浩吉
白い椿の唄/楠木繁夫
船頭可愛や/音丸
旅笠道中
/東海林太郎
小さな喫茶店/中野忠晴
野崎小唄/東海林太郎
二人は若い
/ディック・ミネ、星玲子
真白き富士の嶺/ミス・コロムビア
緑の地平線/楠木繁夫
無情の夢/児玉好雄
明治一代女/新橋喜代三
夕日は落ちて/松平晃、豆千代
夕べ仄かに/奈良光枝


※ ピンク色のタイトルは放送された曲です

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